出版社内容情報
華道家である著者が、いけばなを核として展開させる日本文化論。これからのいけばなのあるべき姿を次世代へつなげる1冊。
内容説明
現代いけばなへの警鐘、「相聞奏華」にかける想い―。相聞奏華。それは、何ものにも束縛されず素朴で優しくしなやかな艶を含んだいけばなを挿けること。「守破離」の言葉のごとく既成概念から離れ、万葉人や王朝人の様に、素直に自分の思いを一輪の花に奏でさせることです。
目次
第1章 海の道から
第2章 神と仏の声
第3章 日本の景色
第4章 異世界に学ぶ
第5章 いけばなを聞く
第6章 心の出合い
相聞奏華
著者等紹介
吉田泰巳[ヨシダヒロミ]
1939年神戸市生まれ。華道家。伝統を重んじながらも既成概念にとらわれない「いけばな」のあり方を模索し、嵯峨御流の「心粧華」誕生や環境芸術学会並びに総合芸術祭・神戸ビエンナーレの創設に参画。芸術活動としては、いけばなを野外に持ち出しての景観インスタレーション、いけばな写真をコラージュした「いけばな版画」の海外展、ジャズピアニスト小曽根真氏とのDVD制作、吉永小百合主演の『時雨の記』等でのいけばな指導がある。一方、花の使節としてローマ法王やグレイス王妃らへのいけばなのデモンストレーションをはじめ、近年では韓国・光州ビエンナーレや花博からの招聘展など、海外でのいけばなの普及、国際的な文化交流に力を注いでいる。いけばな「相聞奏華」の発表と展開は、流派を超えていけばな界で注目されている。兵庫県文化賞受賞、神戸市文化賞、尼崎市民芸術賞を受賞、地域文化功労者表彰(文部科学大臣表彰)。現在、(財)日本いけばな芸術協会理事、兵庫県いけばな協会相談役、「光州ビエンナーレ」名誉広報大使、「神戸ビエンナーレ2009」総合ディレクターなど多くの役職を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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