内容説明
藤原氏の栄華を伝える宇治の御寺・平等院。平安の王朝美を代表する文化遺産と最先端の技術が融合して、頼通の夢見た浄土世界がここに甦る。
目次
巻頭エッセイ 古今平等院
現代へのメッセージ シンメトリカルな、恋ひ
平等院の歴史
宇治関白の周縁―摂関家の女たち
平等院文学散歩
鳳凰堂の彫刻
末法時代の浄土庭園―初期平等院庭園の実像
平等院の文化財
著者等紹介
神居文彰[カミイモンショウ]
1962年、愛知県生まれ。1991年大正大学大学院博士課程満期退学。1993年、平等院住職に就任。現在、浄土院住職。(財)美術院監事。埼玉工業大学理事。佛教大学、京都文教短期大学、京都保健衛生専門学校、メンタルケア協会などの非常勤講師をつとめる
志村ふくみ[シムラフクミ]
1924年、滋賀県生まれ。染織家。黒田辰秋に師事、富本憲吉・稲垣稔二郎に学ぶ。1958年日本伝統工芸展で奨励賞を受賞、90年、紬織の人間国宝に認定を受け、95年に文化功労者に選ばれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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榊原 香織
64
極楽、なのだという ”極楽いぶかしくば宇治の御寺をうやまえ”(後拾遺往生伝) 比翼を広げた鳳凰堂が池に写る姿、夜ライトアップがあるなら見てみたい。 平治の乱、源頼政はここにて自刃(今回の大河ドラマの前日譚ですね)2022/01/14
雨巫女。@新潮部
8
《私‐図書館》平等院も水害にあった後、どうなったんでしょう。宇治にも、行ってみたいなあ。2013/04/02
うしうし
3
先日、平等院を訪れる機会を得た。修復で面目を一新した鳳凰堂は素晴らしいの一語に尽きるが、その一方何か巨大な復元模型のように感じる部分もあった。平等院を訪れたのは2回目で、初めて見たのは池の発掘調査が始まる前であるから、20年以上の時間が経過している。その時には鳳凰堂の柱は修復後の鮮やかな朱色ではなく、古色を帯びた木肌をさらしていた。発掘調査の結果に基づいて、池の形も州浜を復元したものに改められているという。発掘調査の詳細などもっと知りたいことも多い。いずれにしろ、世界遺産の名に恥じない文化財だと想う。2016/02/13
ohmi_jin
2
言わずと知れた平等院。よくもここまで焼けずに残ったものだと思う。鳳凰が載っているから鳳凰堂だが、たしかに姿自体が鳳凰の飛翔をイメージさせる。2019/06/30