出版社内容情報
観世流矢来観世家後継者の観世善正師が演能でもちいる能衣裳を着て撮影。三〇曲の演目の要点、工夫、装束のみどころを解説。着けてはじめて分かる魅力を紹介。
内容説明
鱗模様は鬼女のサイン、源氏の烏帽子は左折、肩上げは仕事中…装束のつけ方や約束がわかると、鑑賞にすごく役立ちます。
目次
装束でたのしむ『道成寺』
装束の種類と、出立の基本形
観世九皐会の名品拝見「白地廿八宿星長絹」
「装束つけ」の現場
面いろいろ
日本の服飾と能装束の歴史
その他一二曲の「五流 出立一覧」
著者等紹介
観世喜正[カンゼヨシマサ]
能楽師、観世流シテ方。昭和45年、東京・神楽坂の矢来能楽堂(観世九皐会)当主・三世観世喜之の長男として生まれる。父に師事し、ともに全国各地および海外での演能や、門弟の育成にも多く携わる。平成7年に若手能楽師5名で演能グループ「神遊」を結成。より広い世代への能の普及活動に積極的に取り組んでいる
正田夏子[ショウダナツコ]
昭和39年生まれ。出光美術館、根津美術館勤務を経て現在、武蔵野美術大学、早稲田大学講師。専門は日本工芸史(能、狂言など古典芸能の染織)
青木信二[アオキシンジ]
昭和20年生まれ。立教大学卒業。写真家安東紀夫に師事。現在、国立劇場勤務。日本写真家協会会員。平成13年「世界観光機関(WTO)大阪総会」の記念切手、平成16年人形浄瑠璃の「世界無形遺産」登録記念、「人形浄瑠璃文楽七宝章牌」などの図柄に採用された
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
井月 奎(いづき けい)
8
能は好きですが、なにを言っているのかあまり聞き取れません。そこに美しいものが隠されているのは感じるのですが、知識不足のため踏み込めない。ううむ。『花筐』『葵上』『紅葉狩』などが好きですねえ。で、観ていて思うのが、不自由に不自由にと演者を追い込む仕掛けがあり、面と装束はその最もたるものに見えますが、その不自由さを受け入れて松前で舞うシテの迫力と美しさはちょっと並ではないです。そこにはなにか意味があるのだろうと。で、この本を手に取りました。演者の一言が生々しかったりして面白いですし、ただ単に見ていて綺麗。2015/07/09
京香
4
能とか寝てしまうし聞き取れないし動きないし(つまらない!)…あ、でも和の独特の衣装の華やかさとか良いよね、好きだよって方は一度読んでみると面白いかもしれません。学科のレポート資料のために読んだのですが、カラー写真多めで、あらすじと演者さんの一言付きで読み物としても面白かったです。そして何が良いってさくっと読めること。ただでさえ敷居が高いと思うものなのに、知識を入れるものまで小難しかったら伝統も何も無いよと思ってしまうタイプの人なのですが、値段以外は手に取りやすいものだと思います。2015/09/18
蘇芳
4
資料として購入予定。面って不思議。素顔と合わせてみると被らないほうが無表情に見える。2011/03/03
tama
3
図書館本 知合いからのオススメ。へえ~が一杯。①きちっとした形の着付けは明治以後で、江戸時代、上着は羽織るだけでゆったりした衣装だった。②着付けた形を上演中保持するために着るたびに糸で縫い付ける!③赤色の使い方、平家と源氏の烏帽子の傾け方、片肌脱ぐ意味、鬼女が持ってるT字の棒は叩くための杖。鞍馬天狗の羽団扇の羽根は天然記念物の羽根!赤い髪のかつらの毛はヤクの毛! こういう話聞くのが好きなんだよなー2014/04/21
はる
3
写真が美しい。また演者の解説が面白く分かりやすい。2013/01/01
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- 洋書
- 250 Hours