感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あつひめ
46
お茶の心得とかくどくど書いてあるのかと思いきや・・・丁寧なんだけどわかりやすく語りかけるように綴られていた。武士道が「死の術」に対し茶道は「生の術」何ともその対照的なようでいてその中に託された哲学的なものは切り離せないもののように感じた。今でこそたしなみだの高尚な趣味だのと言われているけど、お茶と言うものの中には身分も学歴も本当は関係ない、生きるための心構えみたいなものがあるのかもしれない。この1冊を読み終えてからお茶に対する気持ちがほんの少し変化した。単純かもしれないけど・・・。2012/05/01
CherryBlue
12
岩波文庫の訳は難しそうなのでこちらを選択。中国に始まるお茶の歴史から、日本独自に発展していった茶道の精神性を、すばらしい語彙力をもって紹介している。2011/07/05
harhy
8
日本人の持つ大事なものを伝えたいという強い思いが伝わってくる。2022/07/05
neco
8
西洋化の波が押し寄せる明治の日本にあって、日本古来の伝統と理想を追求しながらも、新しい日本美術の創造に生涯をかけた岡倉天心。彼の美意識に少しでも触れたくて、本書を手に取った。「傑作に感動すれば、まるでその作品が実在し友情で結ばれたような気になります。名人は永遠であり、彼らの愛情も恐怖も我々の中で繰り返し生き続けます。我々が感動するのは、技より精神、技術よりも人そのものなのです。」先日の東山魁夷展で味わった不思議な感覚が呼び起こされた。またあの感動を味わえるように、色々な傑作に出逢いにゆきたい。2018/12/11
Isuke
2
図。章ごとに解説もあり読みやすかった。原文にもチャレンジしたい。2019/10/27