出版社内容情報
米は白い―。これは今では常識だが、古来日本では大陸伝来の「大唐米」や信州安曇野の「溢籾」などの赤米が、生活米として重宝された。水田不適な土地でも耕作できるなど、新田開発を側面から支えた庶民の赤米は、食味が劣るため、白米の普及とともに生産が減少していく。今日のブランド米の特殊性にも触れ、赤米の盛衰を歴史的に位置づける。
内容説明
日本に伝来した「大唐米」などの赤米は、水田不適な土地でも耕作でき、庶民の生活米として重宝されたが、食味が劣るため生産量は白米に圧倒される。現在のブランド米の特殊性にも触れ、赤米の盛衰を歴史的に位置づける。
目次
序章 稲作と日本
1章 稲作と日本・アジア
2章 コメを取り巻く日本の歴史
3章 中世の赤米・大唐米
4章 稲作をめぐる勧農と収納
5章 荘園に広がる水田風景
6章 赤米の広がり
7章 農書の成立と赤米の盛衰
終章 食糧としてのコメ―食糧増産の命題
著者等紹介
福嶋紀子[フクシマノリコ]
1958年群馬県に生まれる。1981年法政大学文学部史学科卒業。1985年東京都立大学大学院修士課程修了。2012年博士号取得(中央大学、史学)。現在、信州大学・松本大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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