内容説明
10年後には「認知症800万人時代」が来ると予測されている。現在、認知症周辺症状の薬も入れれば数多くの薬が存在するが、医療・介護関係者の知識と経験の不足により、薬づけの状態になり、症状を悪化させるケースが目立つ。高齢者への訪問医療に取り組み、数多くの認知症患者と向き合う医師が、認知症診療の現状と症状によって一人ひとり違う服薬の方法や薬の効用とリスクについて啓蒙し、老いても自分らしく生きられるようサポートする。
目次
第1章 「認知症800万人時代」がやって来る!
第2章 薬の飲み過ぎが、症状悪化の原因に!?
第3章 なぜ処方される薬が増えてしまうのか
第4章 知っておきたい認知症の薬「効用と副作用」
第5章 認知症でも当たり前に暮らせる社会を目指して
第6章 「認知症相談」Q&A教えて!高瀬先生
著者等紹介
高瀬義昌[タカセヨシマサ]
1956年生まれ。医療法人社団至高会たかせクリニック理事長。信州大学医学部卒業。東京医科大学大学院修了、医学博士。麻酔科、小児科研修を経て、以来、包括的医療・日本風の家庭医学・家族療法を模索し、2004年東京都大田区に在宅医療を中心とした「たかせクリニック」を開業。現在、在宅医療における認知症のスペシャリストとして厚生労働省推奨事業や東京都・大田区の地域包括ケア、介護関連事業の委員も数多く務め、在宅医療の発展に日々邁進している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のぶりん
20
薬を飲み続けなければならい夫の様子に危惧してこの本を読みました。「やばい!」まさに「抗コリン薬や!」と、飲んでる薬を調べる気になりました。病院で薬を変えてもらいました。2018/07/13
Akira Kumoi
7
認知症患者への多剤併用による副作用の問題を主テーマとされた髙瀬先生の新書です。訪問診療先での先生と患者さんとのやり取りもふんだんに紹介されていて、とてもわかりやすかったです。「私はなぜか、認知症の患者さんにとても好かれます。」とおっしゃる先生の人柄が感じられる優しい文体もよかったです。2016/02/06
ジュリ
3
10種類、20種類も薬を飲んで、薬の影響で症状が悪化している患者さんがたくさんいる。飲みきれない薬で医療費が増える。医者は儲けるために薬を処方しているのでは。薬なんて飲まないほうがいい。2016/07/04
都鳥
1
多剤併用の怖さがわかる。 以前講演を聞いた高瀬先生の著書。 安易に睡眠薬を飲んではいけないことがわかる。2020/07/26