内容説明
本書は、公共宗教の新たな段階での復興というグローバルな現象を、スペイン、ポーランド、ブラジル、アメリカ合衆国という四つの地域における、カトリシズムとプロテスタンティズムという二つの宗教的伝統を事例として、論じている。
目次
1章 世俗化と啓蒙主義と近代宗教
2章 私的宗教と公共宗教
3章 スペイン―国家教会から公認廃止へ
4章 ポーランド―国民の教会から市民社会へ
5章 ブラジル―寡頭制の教会から民の教会へ
6章 福音主義プロテスタンティズム―市民宗教から根本主義セクト、新キリスト教右翼へ
7章 合衆国におけるカトリシズム―私的デノミネーションから公的デノミネーションへ
8章 近代宗教の脱私事化
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くり坊
0
訳者あとがきにあるように「近代化が進むにつれ宗教は世俗化、私事化し、衰退していくという憶測に反して、むしろ1980年以降、宗教は公的な舞台に再登場してきている、というのが、著者カサノヴァの経験的な命題である」という説明で、本書の概説としては済んでしまう。序論1章「世俗化と啓蒙主義と近代宗教」2章「私的宗教と公的宗教」、結論8章「近代宗教の脱私事化」を読めば、そのあとに5つの研究事例として、スペイン、ポーランド、ブラジル、福音主義プロテスタンティズム、合衆国におけるカトリシズムと記されているので読めばよい。2020/08/08
-
- 和書
- 文章批評 言語生活叢書