内容説明
むかし、むかし、鳥たちはみんなまっくろでした。いったいどうして色とりどりになったのでしょう?ある日けがをしてしまったハト。なかよしの鳥たちがいっしょうけんめいはげましますが…アボリジナルの人びとの生きる知恵をあざやかな色彩でダイナミックに描いた絵本。
著者等紹介
ほそえさちよ[ホソエサチヨ]
1965年、滋賀県生まれ。東京女子大学在学中は児童文学研究会で、評論、創作を手がける。卒業後、出版社勤務、幼児雑誌編集長を経て、フリーに。現在は、大学で絵本、子どもの本や文化についての講義をしながら、本の企画編集、執筆、講演などを行なっている
たけがみたえ[タケガミタエ]
1986年、東京都生まれ。和光大学表現学部芸術学科卒業。2017年『マンボウひまな日』(絵本館)で絵本作家デビュー。2007年、長野で牛にかこまれ目があったときの衝撃から「見たら見られた」をテーマに木版画を制作している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒラP@ehon.gohon
23
鳥が様々な色をしているのに、カラスはどうして黒いのか、他にもいくつか昔話を読んだように思います。 どのお話もカラスは良い役回りではないようです。 一方で鳥たちが色を得た方法にはバリエーションがあります。 それにしても、ハトの膿んだ足から7色の飛沫が飛び出したという発想は、独特な感じがしました。 オーストラリアでも先住民族アボリジニの独特な民族性を感じさせられるお話です。2021/08/04
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
14
オーストラリアの先住民アボリジナル(ダンビア半島に住むバルディ)に伝わるおはなし。本書ではハトの傷口にたまった膿が、となっているが、別に虹から、というおはなしもあるそう。著者のほそえさんが再話された本書の、助けた鳥たちが色をもつ方が好みです。2022/04/23
遠い日
11
「世界のむかしのおはなし」シリーズ。オーストラリアのアボリジナルのお話。鳥たちの美しい体色はどうして色とりどりになったのか?傷を病んだハトの穢れが、一気に噴き出した途端、それはケからハレへの転換を図ったように様変わりしていく。ハトへの友の思いを汲みとるように。目の前がさぁっと開けるような感覚を覚えました。2021/06/17
あおい
9
傷ついた鳩を助けようと一生懸命世話を焼く仲間の鳥達。皆の優しさからか真っ黒だった鳥達に不思議な変化が起こる。鳩に無関心で遠くにいたカラスを除いて。オーストラリアアボリジナルのお話。2021/11/30
timeturner
5
カラフルな鳥がたくさんいるオーストラリアらしい昔話だ。たけがみたえさんのダイナミックな絵が最高に合っている。ところで、私が若い頃はオーストラリア大陸の先住民を「アボリジニ」と呼んでいたんだけど、今では差別語になっているのね。この絵本のような「アボリジナル」、あるいは「アボリジナルな人々」が正しいんだって。2025/04/15
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