内容説明
なぜこれほど多くの敬語論が存在するのか、そもそも敬語とは何か。本書で見いだそうとしたのは、このような問いへの答えである。日本敬語論の歴史を一つの思想史として包括的に捉え直し、これからの展望を示した意欲作。
目次
1 敬語の思想史―“敬意”と“関係認識”の相克(システムの鳥瞰者たち―ロドリゲスとチェンバレン;発見された敬語―三橋要也と山田孝雄;“敬意”の実体論批判―時枝誠記 ほか)
2 ポライトネスと敬語―人間関係と“距離”(儀礼としての相互行為―デュルケーム、ゴフマン、穂積陳重;儀礼論と語用論の出会い―ブラウン&レヴィンソンのポライトネス;ネガティブ・ポライトネス―“いま・ここ”にいないかのように ほか)
3 敬語の語用論のために(敬語と人称―「人称説」とは何だったのか;“視点”と“距離”の敬語論―語用論の可能性)
著者等紹介
滝浦真人[タキウラマサト]
1962年岩手県生まれ。東京大学文学部卒業、同大学院人文科学研究科博士課程中退。専門は言語学、とくにコミュニケーション論・語用論。共立女子短期大学文科専任講師、同助教授を経て、麗沢大学外国語学部助教授
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感想・レビュー
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ヤマニシ
2
「「敬語とは何か?」この問いに対する答えとして本書は、「敬語は敬意の表現である」に代わる定義「敬語は距離の表現である」を置きたいと思う。」(p258)2026/05/08
たろーたん
1
「敬語とは何か?」に対するこの本の答えは、敬語は「敬意の表現」ではなく、「距離の表現」であると説明する。日本語の敬語という言語形式は、話し手・聞き手・言及される人物の三者間の関係を距離の関係として表示するシステムである。誰から見て誰が「ウチ」的であり、誰から見て誰が「ソト」的であるかの線引きを、その都度の発話において表現する。敬語は、人間関係を相対的な距離の関係として公正的に表現するのだ。そして、これがポライトネス理論である。(続)2026/01/13




