内容説明
「顔で水飲むわけじゃなし」「ツバメ一羽で春ならず」…半世紀にわたってロシアを見つめてきた著者が、大統領から市井の人々まで幅広いエピソードを102本の諺に絡めて語る珠玉のエッセイ。
目次
第1章 “世界”と“平和”~好みは各人各様
第2章 ソ連とロシア~目は遠くを知恵はもっと先を
第3章 笑いと涙~陽気は不幸からの救い
第4章 幸せと不幸せ~悲しみは海ならず
第5章 善人と悪人~来ないより遅れるがまし
第6章 悲観と楽観~凍えた顔に吹雪の吹き付け
第7章 建前と本音~心は心にメッセージを伝える
著者等紹介
小林和男[コバヤシカズオ]
1940年長野県生まれ。東京外国語大学ロシア語科卒。NHK入局後、70‐95年モスクワ、ウィーンで14年に亘り特派員支局長。1991年ソ連崩壊の報道で第40回菊池寛賞。1993年ソ連ロシアの客観報道でモスクワジャーナリスト同盟賞。NHK解説主幹、作新学院大学教授の後フリージャーナリスト、民間外交推進協会専門委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ようはん
16
ロシアの諺から見るソビエト連邦時代から現代に至るまでのロシア社会を観る内容。日本と似たような諺もあればロシア特有の価値観もあり読んでいて面白かった。著者はソ連ロシアの特派員でロシア社会に関しても詳しく描いているが、今のロシアの現況みるとどうしてこうなった感も強い2025/02/08
れいまん
3
元NHK ロシア特派員による、ロシアのことわざから見る、現在のロウ戦争だけど、ちょっと弱いなぁ ロシア専門家は別れる。徹底的にロシアを罵詈雑言する人と、ロシアの学術家や庶民を知る人たちは、ロシアを良く知っているので歯切れが悪い。 わたくしはロシアに行って、ロシア人の家庭訪問もしたことあるので、そこには民衆がいることが肌感覚でわかる。罵る気にはならない 世界は広い、画一的なロシアフォビアには反対せざるを得ない2023/10/25
NAGISAN
1
国民性を知るには昔話、諺、ジョーク、四字熟語、四コマ漫画を学ぶのが良いとされる。個人的にロシア人を知る人であっても、メディアで紹介されるロシアと登場するロシア人とのイメージが合わないの一般の日本人。本書は、ゴルバチョフ時代にモスクワに駐在し、エリツィンとの対比でプーチン時代にも親和性を持っておられるように感じる1940年生まれのNHK職員。ビジネスマンと異なり殺伐とした経験は少ないか?。理解は不十分だが、「イワンのバカ」(最後に幸福)の話と『四つの握り拳でバカを騙した』とプーチンが早口で発した諺など。2023/12/30
Yes
0
「悲しみは海ではないから飲み干せ」と「顔で水を飲むわけでなし」が好きだった。他のはことわざから意味が読み取れそうなものが多かった。古本屋で買ったらサイン本でした。2025/02/19
haneuo137
0
5時間程度で読了。 ロシアの生活を知る著者がロシアの内側から描くロシアの人々の感性を知る事が出来る良著。 ただチェルノブイリと日本の処理水を一緒にして「汚染水」とか言ってるのはちょっといただけない。この点だけは専門外の事は軽々しく書くべきではない反面教師。2024/07/04
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