出版社内容情報
イスラーム研究の第一人者が、イスラームの本質を表すキーワードを通して、多様なイスラーム世界を読み解く。
内容説明
イスラームとは何か。ムスリムとはどんな人びとか。キーワードから読み解くイスラームの本質。
目次
第1部 イスラーム世界を読み解く(クルアーン;モスク;預言者ムハンマド ほか)
第2部 クルアーンは語る(おお、人びとよ;イン・シャー・アッラー;やさしい章句を読みなさい ほか)
第3部 イスラームを生きる(イスラーム都市;カフェ物語;千夜一夜物語 ほか)
著者等紹介
小杉泰[コスギヤスシ]
1953年北海道生まれ。エジプト国立アズハル大学イスラーム学部卒業。法学博士(京都大学)。マレーシア国民大学名誉博士(イスラーム文明学)。現在、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科教授、同研究科附属ハダーリー・イスラーム文明研究センター長。国際大学大学院国際関係学研究科教授、ケンブリッジ大学中東研究センター客員研究員、日本学術会議会員、日本中東学会会長などを歴任。専門は、イスラーム学、中東地域研究、比較政治学、国際関係学、比較文明学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Koning
40
今は亡き(休刊という扱いみたいだけど)月刊言語に連載されていたものをまとめた一冊。クルアーン、ムハンマド、といったキーワードについて書かれた第I部、クルアーンに出てくるフレーズを通して現代ムスリムを語る第II部、雑誌連載ではなく書き下ろしてイスラーム都市、カフェ文化、千夜一夜物語といったものについて書かれた第III部という構成。それぞれフレーズのアラビア語表記(母音記号付き)にカタカナによる読み仮名、その訳が冒頭にあるのがさすがに月刊言語掲載だったのねと。エジプトが中心だけれども留学などでそこに暮らした2016/08/31
かわうそ
34
おもしろい。イスラームを知るには絶好の本である。 イスラームは自爆テロなどのイメージで捉えると本質を見失う。日本はもちろん未だにアメリカの影響を受けている、というかアメリカという宗教国家のフィルターを通してイスラームを解釈しがちである。アメリカはもちろんキリスト教が主要な国なのだからイスラームを誇大に恐るべき存在であると主張するのは当然の行為であってそれを責めるべきてはない。しかし、本書はそのような1面的な見方をして凝り固まっているアメリカ的イスラーム観を打ち破ることのできる良書だと思う。2022/01/18
Enzo Suzuki
6
イスラーム入門書。長年の研究が読者の理解をスムーズに導く。2016/06/18
あんぽんたん
3
イスラムに関する複数のトピックに関して、現地の人々との交流の実体験とそこから見える考察。そしてイスラムの立場からの現代社会との比較をなす。その内容は筆者の素晴らしい人となりが見えるようで、ハートフルなストーリーを読む感覚に近い。また、タイトルの「読む」というフレーズについて。コーランは「書物として読む」のではなく「朗誦して読む」ことを本書冒頭で強調しており、筆者のこだわりを感じる。先入観に固執しないことが異文化を学ぶために重要であると説かれているようで、その後抵抗なく内容を受け入れることができた2021/05/14
可兒
2
分かりやすく読みやすい。そこに価値がある2016/08/16
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