出版社内容情報
作家、音楽家、画家、思想家など17名のラヴレターの書き手を選び、手紙のさわりとその恋のエピソードやドラマを紹介する。
内容説明
文豪も画家も哲学者も皇后も一心に書いた―ラヴレターという手紙。17人の愛のかたち。
目次
愛を、もっと愛を(「私に返事をください」フリーダ・カーロ;「あなた『ひとりだけ』をどうしてもわがものにしたいのです」クロード・ドビュッシー ほか)
たとえ報われなくとも(「私の顔が嘆きの仮面になっていようとも」オスカー・ワイルド;「僕の肉体は貴方の前ではもう殺そうと思っています」坂口安吾 ほか)
愛の迷路をさまよって(「この手紙はぼくの心の嵐」アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ;「あなたはイングランド中でもっとも素晴らしい女性です」D.H.ロレンス ほか)
死のそのときまで(「ぼくの人生の最後の一ページさん」アントン・チェーホフ;「いまや八七歳の身でありながら…狂おしいほどに夢中になっています」ヘンリー・ミラー ほか)
著者等紹介
中村邦生[ナカムラクニオ]
作家。大東文化大学文学部教授
吉田加南子[ヨシダカナコ]
詩人。フランス文学者。学習院大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Was
0
著名な作家・思想家たちの残したラブレターをその背景や作品と併せて読む、という本。どういうプライベートだったのかというゴシップじみた興味から入っちゃうよねこういう本は。安吾のラブレター切ねえ。2011/10/01
柴犬 太郎
0
最初のフリーダ・カーロの章が面白い。恋文からその背景が解説されている短編集です。2009/03/01
菊川ねこじ
0
ラヴレターには相手に返答の請求を内包している。書き手の要求が満たされないなら返事はいくらあっても不足だし、瞬間愛されているとしても、その事実はすぐ過去になる。実らなかった恋、叶えられなかった要求が遺産として残ることで計り偲べるひともいる。本人たちは当時つらくても後世に足跡を残せることはあるだろう。だが本人はそんなコトどーでもいいはずだ。とは言え、実らん恋はそれもいいものなのではないか?と思ってしまうのは歳かなぁ2022/05/14