出版社内容情報
この本は「オーリッチ空間とその応用」(岩波書店, 2009)に次ぐ第2弾である.しかしはじめてオーリッチ空間を学ぶ人に対しても,この本だけですむよう十分配慮されている.本書では一般化されたオーリッチ空間・弱オーリッチ空間(Young 関数の凸性を仮定しない)についての基礎が丁寧に説明されている.例,反例も多く取り入れられている.前半ではオーリッチ空間に値をもつ非強可測関数(必然的にボホナー積分不可能)が具体的に構成され,そのr-積分可能性が証明されている.後半ではオーリッチ空間における(quasi)ノルム不等式がどのようなモジュラー不等式と同値になるか,その必要十分条件が与えられている.また,(quasi)ノルムとなるための同値な条件も与えられている.
【目次】



