内容説明
谷崎潤一郎とは読者視点を誘導し物語世界へと導く洗練された語りを創出した作家である。
目次
序論
第一部 古典回帰時代の作品研究(「乱菊物語」論―語りの方法と物語の構成;古典回帰時代の戦略―語りと視点の変遷;「春琴抄」論―語り手として振る舞う盲目の佐助;「聞書抄」論―盲目の僧に託した語り手の意図;小結)
第二部 口述筆記時代の作品研究(「夢の浮橋」論―糺が手記の題名を〈夢の浮橋〉とした意味;「瘋癲老人日記」論―日記を通じて伝える颯子への思い;「台所太平記」論―食を媒介とした女中と磊吉との交流;小結)
結論
著者等紹介
猪口洋志[イノグチヒロシ]
昭和38年(1963)鳥取市生まれ。平成元年(1989)島根大学法文学部卒業。同年、倉吉市役所採用。平成24年(2012)退職。平成29年(2017)島根大学大学院人文社会科学研究科修士課程修了。令和6年(2024)関西大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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