出版社内容情報
二十数年前、著者がソウルの古書店で偶然手に取った、Ⅰ冊の古びた日記帳。それは1930年(昭和5年)に書かれたものだった。日本統治下の朝鮮・京城府(現・ソウル特別市)に生まれ、高等普通学校(現在の中学校、高校)に通う14歳の少年は何を学び、何を楽しみ、何を食べ、どんな生活を送ったのか。ハングルと漢字、そして日本語も交えて綴られた日記からは、彼――Y君の青春と、京城の様子がリアルに浮かび上がってくる。そしてY君のその後の人生は――。
内容説明
1930年、京城、青春。日本統治下の朝鮮に生まれ育った14歳が残した、1冊の古ぼけた日記帳。その各ページには、京城府での好奇心あふれる青春の日々が綴られていた―。
目次
プロローグ―日記との出会い
第一章 日記をひもとく前に(一日一ページの日記帳;書き綴られた二百六十八日 ほか)
第二章 学校生活あれこれ(Y君が通った学校;当時の学制―内地と朝鮮の違い ほか)
第三章 読書とスポーツと(足しげく通った三つの図書館;朝鮮語の月刊誌『別乾坤』 ほか)
第四章 Y君の夏休み(朝の散歩;のめり込まなかった麻雀 ほか)
第五章 Y君の日常―医療、映画、年中行事(日常は市販薬;かかりつけの病院と医師たち ほか)
長い長いエピローグ―戦時期、光復、朝鮮戦争、そしていま
著者等紹介
原智弘[ハラトモヒロ]
帝京大学外国語学部教授。専門は近代朝鮮史、島嶼研究。1976年生まれ。九州大学大学院人文科学府博士後期課程修了、博士(文学)。九州大学韓国研究センター、韓国済州大学校を経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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