出版社内容情報
陸上を舞台に営まれてきた、人類の歴史。しかし、地球の表面積の7割を占める「海」の存在なくして、歴史は成立しえなかった。人は海と、海は人とどのように関わってきたのか。本書では、大航海時代の「世界分割」と日本、口承文学から見えるアイヌと和人との海を介した交流、水中に眠る文化遺産、戦国時代の出土品と海外との関係――という4つの視点から、豊潤な歴史世界を読みといていく。2023年11月~12月、4回にわたって行われた、帝京大学総合博物館主催のミュージアムセミナー『「海」から読みとく歴史世界』での講義を元に、各講師陣が書き下ろし!
内容説明
海が紡ぎ、つなぎ、運び、残した豊潤な歴史世界の扉を開く―。
目次
大航海時代と日本をめぐる海の攻防―ポルトガルとスペイン、そしてローマ教皇(海の攻防その一:Demarcaci´onに編入された日本;海の攻防その二:日本をめぐる修道会間の抗争 ほか)
「海でつながる」アイヌと和人―金成マツ筆録アイヌ口承文学の和人関係モティーフについて(口頭伝承の筆録者・金成マツ;近世のアイヌと和人 ほか)
水中に残された歴史を読みとく―水中文化遺産の研究事例(水中文化遺産・水中考古学とは;元寇船の発見 ほか)
八王子城跡からみる海外世界とのつながり(八王子市内の国史跡;城主・北条氏照 ほか)
著者等紹介
高橋裕史[タカハシヒロフミ]
帝京大学経済学部教授・帝京大学総合博物館館長。専門は16~17世紀の日欧交渉史、兵器産業・武器移転史。中央大学大学院文学研究科日本史学専攻博士後期課程単位取得
坂田美奈子[サカタミナコ]
帝京大学外国語学部教授。専門はアイヌ研究、北海道史。1969年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程学位取得修了。苫小枚駒澤大学、北洋大学を経て現職
佐々木蘭貞[ササキランディ]
帝京大学文化財研究所准教授。1976年神奈川県生まれ。大学・大学院時代はアメリカにて過ごし、テキサスA&M大学大学院にて博士号を取得(人類学・海事考古学)。専門は、みなとや船舶の考古学。近年は水中文化遺産の管理についても研究している。九州国立博物館、福岡市埋蔵文化財センターなどを経て2022年より現職
村山修[ムラヤマオサム]
八王子市教育委員会生涯学習スポーツ部文化財課学芸員。専門は中世史。1968年生まれ。帝京大学文学部史学科卒業。八王子城跡御主殿の発掘調査、八王子市内遺跡の発掘調査などを実施(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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