内容説明
本棚に仕舞われたままの、色褪せたが大切にしてきた本。ふと読み返し、目を閉じて作品の世界に思いを馳せる―。初老に至った私にできること。思い出の本を片手に作品の舞台となった地を巡り、人生を見つめ直して「暮らしを深く味わう」ことではないか。12人の作家とその作品が心に染みる“文学思索紀行”。
目次
本州最北端での“平和”(太宰治)
すべては小倉から始まった(松本清張)
何もないところへ来てしまった(三島由紀夫)
冬の日本海は寂しい(水上勉)
高度経済成長とは何だったのか(佐野眞一)
旅とは神の声に応じること(森本哲郎)
過ぎし世のぬくもりと哀感(藤沢周平)
硬質で透明な悲しみ(宮沢賢治)
自然を離れて人間はどこへ行く(梅原猛)
彼女は始め童謡歌手だった(小沢さとし)
人生一度の喜びはある(はまみつを)
ふるさとの高き美しき山で(新田次郎)
著者等紹介
赤羽康男[アカバネヤスオ]
1958年、長野県辰野町生まれ。農人、エッセイスト。南信日日新聞(現長野日報)記者を経て、市民タイムス(本社・松本市)の報道部次長、生活文化部長、論説委員長、特別編集委員を務め、毎日のコラム「みすず野」は退職まで12年間執筆した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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