内容説明
政府や軍、警察と絡み合い、メキシコ各地を支配下に置く「カルテル」―麻薬密輸組織。正義は影さえ見えず、息子が、娘が、連れ合いが、ある日突然連れ去られ、跡形もなく「消される」。恐怖にあらがい、行方不明の家族を探す女性たちのたたかいを、メキシコ各地に追う。
目次
第1章 ナルコ戦争の最前線―シナロア
第2章 土の中に面影を探して―ベラクルス
第3章 女性殺人の街はいま―シウダー・フアレス
第4章 自警団のたたかいとその後―ミチョアカン州「熱い土地」
第5章 先住民村の勇気ある挑戦―ミチョアカン州チェラン
第6章 砂の中の虐殺の記憶―コアウイラ
第7章 走る民族とナルコ―チワワ
第8章 アヨツィナパ事件とその後―ゲレロ
第9章 首都のもうひとつの顔―メキシコシティ
著者等紹介
山本昭代[ヤマモトアキヨ]
兵庫県出身。大学卒業後、出版社勤務、フリー編集者を経て、1994年から3年間メキシコに留学。1997年社会人類学高等調査研究センター(CIESAS、メキシコシティ)修士。2005年東京外国語大学地域文化研究科博士(学術)。現在、慶應義塾大学ほか、非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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