内容説明
父の命で没落しかけのバークレア伯爵に嫁いだローザ。彼女は、自分に見合う男になろうともがく夫エイドリアンを可愛らしく思うものの、その気持ちがなんなのか分からないでいた。そんな中、ひょんなことから国王に目を付けられたローザは、側室に召し上げられることに。父であり、冤罪で追放された元王太子のドルシア子爵は、それを利用して国王に近づき、正当な跡継ぎたるローザに王冠を贈るべく本格的に動き出す。一方エイドリアンは、いずれ来るローザとの別れを受け入れる心の準備をしながら、すれ違いこじれっぱなしの親子の仲をどうにか修復しようと奔走中。王座を取り戻した時、二人の離縁も成立し―。
著者等紹介
白乃いちじく[シロノイチジク]
アルファポリス『第14回恋愛小説大賞』大賞受賞作「華麗に離縁してみせますわ!」にて出版デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はなりん
8
シリーズ最終巻。現国王にローザが目をつけられて、夫であるエイドリアンが狙われるも、仮面卿の鉄壁な守りと策略で見事に逆転。オーギュストは王冠を取り戻し、ローザとの家族としての絆も取り戻し、幸せいっぱいの結末でした。エイドリアンの空気を読まない言動が、何気に重要な役割で、オーギュストとローザのすれ違い親子関係を改善し、家族としての温かいほのぼのとしたラストへの立役者でした。ただ、娘が自分よりオーギュストに懐いているのは切ないですね。仮面卿のデレが見れてよかったです。2025/01/19
愛華
3
やはり恋愛ものというよりは、ギスギスしていた親子の縁がよりを戻したってのが大きい。でもこの話はそれでいい。ちゃんと愛されていることを知って、オーギュストに笑顔が戻る素敵なお話でした。サイトに掲載されているオーギュスト視点の過去編も本で読みたいですがどうかな。漫画が売れればあり得るんだろうか。恋愛よりも家族の情のお話の方が良い話で、それをよしと思えた珍しい作品。文庫化したらまた書き下ろし小説がつくだろうから文庫化も待っています。2023/09/18
あじつけ
1
ローザは、見合う男になろうともがくエイドリアンを可愛らしく思うものの、その気持ちが分からないでいた。国王に目を付けられたローザは、側室に召し上げられることに。冤罪で追放された元王太子の父・ドルシア子爵は、利用して国王に近づき、正当な跡継ぎたるローザに王冠を贈るべく本格的に動き出す。エイドリアンは、いずれ来るローザとの別れを受け入れる心の準備をしながら、すれ違いこじれっぱなしの親子の仲を修復しようと奔走中。王座を取り戻した時、離縁も成立し―プ第4章第1〜20話後日譚(完)◯ と2025/01/31