角川選書<br> 日本の食はどう変わってきたか―神の食事から魚肉ソーセージまで

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角川選書
日本の食はどう変わってきたか―神の食事から魚肉ソーセージまで

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  • サイズ B6判/ページ数 254p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784047035232
  • NDC分類 383.8
  • Cコード C0321

出版社内容情報

食の原型、神に捧げる神饌料理、料理技術に革命をもたらした精進料理、肉食を促進した明治の戦争・軍隊食、戦後の魚肉ソーセージ出現の理由など、時代ごとの食文化の転換点と歴史のかかわりを解明。発見の食文化史。

内容説明

「食」の文化は歴史とどうかかわってきたのか。古代の神饌料理、調理革命をもたらした中世の精進料理、江戸のファストフード、ソバ・ウドンの粉食革命、肉食を促進した明治の軍隊食、魚食文化を背景にしたカマボコ技術の応用で、世界的なヒット商品となったカニカマや魚肉ソーセージの誕生など、「食」の転換点となった7つの事柄をトピックとして論及。古代以来の食文化や食生活の変遷と、日本の歴史との緊密な関係を解き明かす。

目次

第1章 神々の食事
第2章 精進料理の成立と懐石料理
第3章 ソバとウドンの展開
第4章 ブドウとブドウ酒の登場
第5章 文明開化と肉食・洋食
第6章 戦間期の食文化
第7章 魚肉ソーセージの出現

著者等紹介

原田信男[ハラダノブオ]
1949年生まれ。国士舘大学21世紀アジア学部教授。明治大学大学院博士後期課程退学、博士(史学)。ウィーン大学客員教授・国際日本文化研究センター客員教授・放送大学客員教授を歴任。専攻は日本文化論・日本生活文化史。『江戸の料理史』中公新書でサントリー学芸賞、『歴史のなかの米と肉』平凡社選書で小泉八雲賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ようはん

14
古代から現代までの食文化史を複数テーマを設けて変遷を説明している。個人的には葡萄と葡萄酒の日本における受容、魚肉ソーセージの歴史辺りが興味深かった。2020/03/09

シルク

10
魚肉ソーセージ。ピンク色の、アレ。……ときどき無性に食べたくなる(´Д`) 薄く切って、炒飯。炒めソーメン。そー、んな魚肉ソーセージが生み出され、爆発的に広がる過程を描き出したのが本書後半。「……昭和二九(一九五四)年三月一日、アメリカによるビキニ水爆実験で、静岡県焼津市のマグロ延縄漁船・第五福竜丸が、被災するという事件が起こった。このためマグロの値段が大暴落するという事態に陥った。/そこで処分に困った安いマグロを、魚肉ソーセージとして大量に売り出したところ、これが爆発的な人気を得た。」(p.215)2018/07/10

kenitirokikuti

10
第7章 魚肉ソーセージの出現/魚肉ソーセージはカマボコを元に生まれた1950年ごろに作られ、1970年頃ピークに。コールドチェーンが普及するまで、常温保存可能な魚肉ソーセージは広く食された。その後はふつうの豚肉ソーセージが追い抜く。海外ではカニカマは一般化したが、魚肉ソーセージはほぼ日本独自。2018/07/16

壱萬弐仟縁

9
本膳料理は、武家社会で行われた料理様式(44頁)。懐石料理はこれが母体(45頁)。会席料理は、料理屋の席の予約では確かめられた日時(82頁)とはいえ、基本的にお金出せば好きな時にだれでも楽しめる。水車は、ローマ→西アジア→唐と東伝してきた(98頁)。碾磑(てんがい)による製粉技術が普及していく。日本でこの技術はまだまだであった。近世初期以後にようやく出てくるとのこと(99頁)。ワイン、そして肉食の歴史も言及。仮名垣魯文は知っていた(158頁)。今後食文化の衰退はTPPで確実に起きると想定できるのでは?2013/06/09

Lulo

2
初めの方の2章分くらいはあまりに興味が持てず、途中放棄しそうになった。しかし、牛肉による洋食化あたりから興味深く、びゅんびゅんと読んでしまった。食は、原料が地理的要因に左右され、調理法が文明の発達に左右される。また何を食べるかという決定において宗教や文化が作用する。だからこそ、日本という地域独自の食文化があったのだなぁ、と深く感じた。今後、服装や家など、ほかの、人々の生活に欠かせないものについても、歴史を学んでみたい。2018/06/13

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