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内容説明
中学時代に出会った「競馬」に衝撃を受け、馬主になることを夢見る。念願かなって馬主になったことで、公には知られていない競馬を引退した馬達の悲惨な現状を知り、馬を助けるための活動を始める。自分だけではどうにもならない現実に打ちのめされながらも活動を続けることで賛同者が次々と現れ、助けることが不可能と言われていた多くの馬を保護する。「1頭の馬が起こした奇跡」による、そこに至るまでの活動記録である。
目次
馬が好きで入った競馬の世界で“異端”の保護活動に関わるまで
愛馬フロリダパンサーの事故で命の執念に触れる
保護活動が抱える理想と現実の狭間に悩む
引退馬の“最期”を任される肥育場
すべてを捨てようとした時、それを拾う人が現れる
人の善意と悪意の狭間でもがく
新天地沖縄で引退馬の未来を切り開く
馬と生きていくために必要なある決意
馬を通じて、人を信じる尊さと喜びを味わう
クラウドファンディング完結、そしてその先へ
引退馬支援団体「Retouch(リタッチ)」の立ち上げ
著者等紹介
林由真[ハヤシヨシマサ]
引退馬支援団体リタッチ代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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恵
3
図書館より。馬業界に身を置き、競馬界や引退馬保護の話を多数聞く事もある為、残念ながら自身はこの内容を鵜呑みには出来ません。個人的にはどの馬にも引退後は幸せな馬生を望みますが、支援は容易ではありません。クラファンで同情を集めて個人の財産として使用する悪質な人達もいますし、肥育場から救い出す一方、馬を売却する矛盾した活動を行う団体もいます。どこが信用出来るのかの判断が非常に難しいです。だからこそJRAなどの明確な組織で更に引退馬支援事業を拡大し、支援が安定したものになって欲しいと思います。2023/06/13
towerofthesun
1
「馬を助けたい」というストレートな意見を言うと、競馬界からも保護界からも敬遠され、無責任なネット民からも心無いコメントを浴びせられる。そんな経験をしながら独自に馬の余生を考えてきた筆者の足跡。効率が悪いように思えてもどかしいが、そもそも「効率の世界」から取りこぼされた生命についての話だから、それはしょうがないのかも。2023/06/13