感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たんかともま
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ここまで多く学生の文章に触れられる文芸誌はないのではないか、と思うほどに学生の作品で溢れている。再録の宗田理「雲の果て」も学生時代に書かれたモノだ。若々しさを感じる一方で、若々しさとは何だろうと考えると、難しい。自己に関する悩みが押し出されている作品が多いようにも思えるし、死についての関心が高い作品が多いようにも思えるが、それが学生だからかと問われると難しい。創作の「いま」を見つめる、というテーマだが、確かに「いま」を書けるのが若手で、そのうち過去しか書けなくなるのかもしれない。かなりボリュームのある誌。2022/05/29