内容説明
『砂状病』、あるいは『失踪病』。発症すると体が崩れて砂となり、消え去ってしまうこの奇妙な病気には、とある都市伝説があった。それは、『体が崩れてから24時間の間、生前と変わらない姿で好きな場所に行き、好きな人に会える』というもの。喧嘩別れした幼馴染に、ずっと一緒に生きていたかった愛する人に、充実した日々を共に過ごした親友に、未来ある見知らぬ誰かに、いつだって見守ってくれていた家族に…残された最後の24時間で、もう一度出会い命を燃やした人々の、切なく優しい物語。第3回ほっこり・じんわり大賞大賞。
著者等紹介
安崎依代[アンザキイヨ]
岐阜県出身。第3回ほっこり・じんわり大賞にて「余命‐24h」が大賞を受賞。他著書に硯朱華名義で「宮廷書庫長の御意見帳」(KADOKAWA)がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 評価
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Peter Rabbit@ポプちゃん大好きです
29
《あらすじ・感想》その病は死んだ後病にかかっていたことに気づく。致死率100%の病、その名も「砂状病」その病を患っても本人は死ぬまで気づくこともない。ある日突然自分の体が砂になりなくなるのだ。なにもわかっていないその病は一つだけ確かなことがある。死後二十四時間の間だけ生前と同じ姿で自分が望んだ場所、人に会うことができる__。とても感動したが、短編集なのであまり心に刺さらない作品もあった。私がもし死後二十四時間の間に行きたい所があるとするならば、家族と学校と遠くに住む友人親戚に会いに行きたいなと思う。2023/09/03
かなかな
17
本屋さんをぶらりとしていたときに見つけた作品。作中のテーマになっている砂状病を発症すると体が砂へと変わってしまう。その後24時間だけ崩れ落ちる前の姿で蘇ることができる病気だ。残された時間が24時間だけというのは短いし私なら後悔を全て消化できない気がするな‥そもそもそんなことを思う生き方をしている今を変えなければいけないのでは‥?と飛躍したことを考えて読了。彼女と僕、僕と俺を2編が好みでした。荒削りなところもあったが概ね満足!2021/12/11
りねん
4
星5つ(93点) あなたなら、亡くなった後の24hで何をしますか?内容としては、各主人公が亡くなった後の短い時間で、本当に大切なものに気付くことができるストーリーでした。ほっこり、じんわり大賞の大賞を受賞しているだけあって、非常に良い。もしかしたら、映画化とかあるんじゃないかな。おすすめ2021/12/02
starly
3
友情、恋愛、家族それぞれの短編作品。久しぶりに泣きました…最後の家族編にて。どうやら、自分は家族との繋がりを綴った作品について涙を流す傾向があるよう。【ツナグ】の作品と似て心がじんわりとする作品だ。 24時間後に消えてしまうなら誰との時間を選ぶか……出来たら関わりある人達全員に会いたい。でも、やはり家族との時間を多く設けたいし、1番濃い時間を過ごした場所でもあるから。2021/10/31
booklife1998
0
消えるまでの24時間。 いつもなら過ごす何気ない24h。 それぞれの人生、後悔との向き合いがあり感動した。 自分ならどんな24hになるだろうか。2025/06/28