内容説明
よみがえる国境を越えた人類愛。ノルマン貴族のフランス人ド・ロ神父が来日したのが慶応四年、そして長崎の出津に赴任したのが明治十二年、それから大正三年帰天するまで一度も故郷に帰ることなく、この地の貧しいキリシタンのために生涯を捧げた彼は、いまも静かにこの地に眠っている。救助院、診療所、網すき工場、出津天主堂、大野天主堂、それらはいまや世界遺産となり、広範な活動を物語る遺品はド・ロ記念館に展示されている。その中には建築土木工具から糸車、紡いだ糸も、織った布も、農耕具、初めて日本に導入した石版印刷本、医療器具などがあり、それら全てにド・ロ神父のあふれる愛を感じることができる。
目次
ノルマンディ、ウォスロール村で
日本への旅立ち―当時の日本キリシタン
印刷・出版事業
最初の医療救護活動
孤児養育の使命と十字会
外海の土地と人びと
社会福祉と聖ヨゼフ会
農業と漁業のすすめ
外海での医療救護活動
有能な建築技師
土木技師
ド・ロさまの移住開拓事業
ド・ロさまの人がら
故郷恋しからずや
聖者の死―その労空しからず
著者等紹介
片岡弥吉[カタオカヤキチ]
1908年長崎県生。日本大学卒。純心女子短期大学副学長、1980年2月21日没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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