内容説明
明治初期から昭和戦前期にいたる時期に、日本の近代美術は、どのように形成されたのか、何を表現してきたのか、「女性像」を手がかりに考察する。
目次
第1章 画家たちの「男性同盟」(裸体画という近代美術;黒田清輝の西洋体験;「男性同盟」としてのパンテオン会)
第2章 「美人」の表現とその変容(教養、技芸が示す「美人」;ナショナル・アイコンとしての「着物美人」;「帝国」を飾る女性像)
第3章 描く女性、書く女性(上村松園の美人画;岡田三郎助と女性画家、および妻八千代)
第4章 藤島武二(初期の画歴;藤島と雑誌;留学体験とアジアへの眼差し;中国服の女性像;旭日を描く旅―花陰亭壁画と御学問所を飾る絵画の制作)
著者等紹介
児島薫[コジマカオル]
1959年東京生まれ。東京大学文学部美術史学科卒業、東京大学人文科学研究科修士課程美術史専修課程修了(人文修士)、博士課程美術史専攻課程日本美術史専攻中退。2007年、ロンドン芸術大学にてPh.D.取得。1986年より世田谷美術館非常勤学芸員、東京国立近代美術館研究員、石橋財団ブリヂストン美術館学芸員などを経て2000年より現職。現在、実践女子大学文学部美学美術史学科教授。専門=日本近代美術史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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