内容説明
R・チャンドラー作「The Long Goodbye」の魅力を三者三様の訳文で紹介し、あわよくば文芸翻訳の“コツ”を伝授したい…40年以上、文芸翻訳の第一線で活躍してきた翻訳家山本光伸が、清水俊二・村上春樹両氏に“ぶつかり稽古”を挑む!
著者等紹介
山本光伸[ヤマモトミツノブ]
1941年東京生まれ。1967年国際基督教大学歴史学科卒。河出書房に入社。1968年河出書房を退社し、プロの文芸翻訳家となる。1995年文芸翻訳家養成校・(有)インターカレッジ札幌開校。代表取締役就任。2001年出版社・(株)柏艪舎設立、代表取締役就任。2011年一般社団法人文芸翻訳検定協会設立、代表理事就任。インターカレッジ札幌、札幌大学、北星学園大学などで翻訳家の育成に努め、翻訳コンクール、文芸翻訳検定を通して、若い才能を世に送り出している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こひた
1
翻訳対決は正直とてもおもしろかった。プレバトみたいな番組でコーナーにならないかな。2016/01/18
あっちゃんのパパ
1
評価=5:チャンドラーの名作「長いお別れ」の清水俊二訳、村上春樹訳と本書の著者の三者三様の訳を比較分析したもの。それぞれの訳の違いは訳者の個性の違いである。翻訳は、単なる英文和訳では全くなく、日本語による再創作である事がよく分かった。2015/04/05
kaz
1
原文と、簡潔な清水訳、原文のニュアンスを大事にする村上訳、両者の良いところを踏まえてあえて提示される山本訳のそれぞれを読み比べるのがとても楽しい一冊でした。本書の構成上致し方ないとはいえ、先行する二者の訳文の後に著者の訳文が提示されるのにはアンフェアな印象も受けてしまいました。じっくりと時間をかけて至福の時間を楽しませていただきました。翻訳の難しさや面白さを、理解できたような気になりました。類書があれば是非読んでみたいと思います。2015/01/12
sirokuma
1
プロの翻訳家が、『ロンググッバイ』を原書、清水俊二訳、村上春樹訳を比較しながら、自分の訳と原文の解釈をつけている。一度、訳書を通し読みしてからの方が面白いだろう。翻訳の勉強をしている人は、原書を訳して本書をテキストにすればすごく勉強になると思う。2014/06/09