内容説明
大きな工場ができて発展する町。しかし、色々とおかしなことが起こりはじめ…。
著者等紹介
三枝三七子[ミエダミナコ]
東京造形大学美術1類中退。あとさき塾3期生。著作に「じゃぶじゃぶパパ」、「ぽっかぽかのおまじない」(偕成社)など。知育・お話し絵本を制作するかたわら、「ワルルさん」(くもん出版)などで挿絵も手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nana
84
公害について小学校で習ったけど、詳細を知らなかった。これは現実にあったこと。改めて読めてよかった。2019/03/07
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
46
水俣の海岸に立っている1本の松の木からの視点で書かれた水俣病の本。学校で習うのは四代公害病の大本だけ。こんな状況だったとは知りませんでした。海底に沈んだメタン水銀は埋め立てられた。水俣病水俣病関連年表も巻末にあり分かり易い。風化させてはいけない。公害ではないが、つい最近、薬害が発生した。結局は原因は人が作り出す。2020/12/13
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
45
クリスマス会の読み聞かせ(小2~中3)に選んだ本。この本で公害について少しでも考えてくれるきっかけになったらと思う。2020/12/24
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
18
著者の初めてのノンフィクション絵本。熊本県水俣市で起こった水俣病。松の木の視点で1つの家族を追い、水俣病での悲劇を訴えています。あとがきには実際に水俣病の治療にあたった原田正純医師からのメッセージと、関連年表、と水俣湾の地図。現在水俣湾は埋め立てられているそうです。小学校や中学校の社会科ではサラっとしか習わない単元ですが、機会があれば是非紹介したいです。モノクロで読み進めるページのラストのみ色があり、忘れてはいけない事実と未来への希望を感じます。2020/11/08
みさどん
18
日吉フミコさんの訃報から目を向けた。水俣病の経緯は永く辛い。すでにたくさんの人が亡くなって、公害だけなく貧しさや偏見、差別も加わり、闘いは未だに終わっていない。絵本は象徴的で、木が見つめるとして描かれているところが子ども向け。苦しんだ大勢の人達や生き物に心から祈りを捧げたい。これからもずっと伝えていかなければならない事象だと改めて考えさせられる。2018/11/15