内容説明
介護者の負担はどうすれば軽減することができるのか?それを可能とする親との良好な関係の築き方をアドラー心理学にもとづいて考察する介護論。大変でない介護はないが親の老いと病気の現実をありのままに受け入れ尊敬と信頼にもとづいた介護の方法を著者の介護経験を通して考える。
目次
第1章 大変でない介護はない(気づくのは遅れる;介護の大変さを計る指標はない ほか)
第2章 認知症の理解(記憶が消えるのではない;中核症状 ほか)
第3章 親とどう関わっていけばいいか(親に返せない;できることしかできない ほか)
第4章 介護の援助を求める(医師、看護師、介護者とのつきあい;不信感 ほか)
第5章 これからの介護(安心して認知症に;ライフスタイルはいつでも変わる ほか)
著者等紹介
岸見一郎[キシミイチロウ]
1956年、京都生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学。現在、京都聖カタリナ高校看護専攻科(心理学)、近大姫路大学看護学部(生命倫理学)非常勤講師。日本アドラー心理学会認定カウンセラー、日本アドラー心理学会顧問(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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german-ger
1
ベストセラーよりむしろこっちから読んでみる。アドラーは何冊か読んだが、この本は平易に著者の経験と絡めてかかれており、入りやすい。ただ認知症のお父様の介護による経験に基づくのでどうしてもそういった状況以外のことについては書かれておらず疑問点を直接、聞いてみたくなる。人柄の良さが染みわたってきてぜひとも著者に会ってみたいと思う内容だった。2014/07/07
かいちゃん
0
心理学のことはわからないが、介護の心理というものの勉強にはなる。介護者本人に読んでほしい著書だ。2017/04/18
okatake
0
アドラー心理学者が実際に認知症を呈した父親を介護している経験を通じて得た介護論。特に、介護者の心理面へのアプローチを試みている。アドラー心理学そのものを理解していないので、アドラー心理学との関係性はわかりませんが、実際に介護をしている方が手に取ると肩の荷がおりたり、介護されている方の見方を変えることができるのではないでしょうか。手元に置いて、時折見たい著作です。2014/08/29