内容説明
戦後の中国で、日本兵二六〇〇名が国共内戦に投入された事件。山西省の軍閥閻錫山の要求に屈した日本軍は、兵士に残留を命じ、共産軍と闘わせた。五五〇名が戦死、七〇〇名が捕虜となった。長い抑留の後、帰国した彼等を待ち受けていたのは「脱走兵」の処遇であった。
目次
序章 入隊前後
第1章 8・15前後の中国
第2章 残留の陰謀
第3章 陰謀の破綻
第4章 解放軍の総攻撃
第5章 捕虜生活
第6章 証言
終章 「軍命はなかった」か?―厚生省の報告書について
余話
資料紹介
著者等紹介
米濱泰英[ヨネハマヤスヒデ]
1945年7月、中国山東省芝罘で出生。同年12月引揚げ帰国。1968年一橋大学中退。同年岩波書店入社。主に全集・著作集の編集の仕事に携わる。2005年7月定年退職。06年7月より、戦後中国に残留した人たちの聞き書きをホームページ「オーラル・ヒストリー企画」に掲載(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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マカロニ マカロン
11
個人の感想です:B+。日中戦争後の国共内戦についての資料を漁っている時に発見した『流』(東野彰良)関連本。太平洋戦争で日本が敗戦した時、日中戦争では日本軍は敗北感無き終戦を迎えた。兵力と武器が温存されていた中、司令官から国民党軍による武装解除は受けてよいが、共産党軍には従わず闘えという命令を受けた。その後も、山西省の軍閥閻(えん)錫山の要請で日本軍の司令下で4年近く1949年4月の太原(タイユワン)陥落まで2600人が残留し、550名が戦死した。全く知らなかった戦争を知ることが出来た 2021/09/25
rytryt
0
張作霖爆殺事件の河本大作に関する内容もあります2024/01/20