内容説明
日本は近代化、民主化について、実力不足の面がある。この点は、先入観にとらわれることなく、歴史から率直に学ぼう。また、日本の強みと弱みについて、改めて見直すことも大切と思い、幾つかの具体的事例を紹介している。敵を知らず、己を知らざれば、百戦して百度危うし、敵を知り、己を知れば、百戦して、百度危うからず、である。戦略的思考、複眼思考の方法は、国の政策でも、経営戦略でも、基本は同じである。日本の優れた経営・経営者についても、具体例に沿い、具体的社名を入れて幾つかを紹介することとした。
目次
第1章 太平洋戦争の経験から何を学ぶか(太平洋戦争は戦争を行う大義がなかった;基本戦略無し、目的不明確、意味不明戦争の着手経緯 ほか)
第2章 馬鹿馬鹿しい戦争を現実化した諸要因(視野狭窄か反省不足か)(国内動向からの原因究明;戦争早期終結を実現したイタリヤの手法との対比 ほか)
第3章 現時点で歴史から何を学ぶか―太平洋戦争を手がかりに、戦略・実学の技法を探る(国家統治面での反省;制度・システムの問題 ほか)
第4章 歴史の教訓反映の構造改革試案(当面の改革目標と改革の要点;統計でウソをつく法への対抗手段 ほか)
第5章 結びに代えて(歴史から何が学べたのか:理論と実務の橋渡し―現場の強さ(再論)
日本に欲しかった近代市民社会革命―エリート主義と民主主義との優劣、市場の失敗と政府の失敗、政策には「クールヘッドとウォームハート」が必要 ほか)
著者等紹介
浅岡正雄[アサオカマサオ]
1931年東京に生まれる。1954年東京大学経済学部卒業、日本銀行に勤務。この間、経済企画庁調整局財政金融課部員、海外経済協力基金業務部第3課長の出向勤務にも従事。1988年以降、神戸大学経営学部助教授。東海大学短期大学部(静岡)教授、神奈川大学短期大学部部長、神奈川大学経済学部教授を歴任。日本金融学会会員、神奈川大学経済学会名誉会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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