目次
第1章 こんなことが許されるのか―都立七生養護学校で何が起こったのか
第2章 地域に根ざし、人間の尊厳を守る―七生養護学校の教育実践と学校づくり
第3章 納得できますか、都教委の処分理由―都教委は「不適切」の理由を適切に説明せよ
第4章 七生養護を守れ、命の教育を守れ―広がる父母・都民の共感の輪
第5章 みんな、民主主義が大嫌い―石原さんと都教委を取り巻く怪しい面々
第6章 石原流「教育改革」その1―教育理念なき異常な管理強化‐教職員への処分乱発は“脳幹論”と同根
第7章 石原流「教育改革」その2―企業型学校経営は子どもと教育のリストラをめざす
著者等紹介
金崎満[カナザキミツル]
1947年、東京に生まれる。1970年、東京学芸大学卒業。同年、都立立川ろう学校教諭。この間、東京都障害児学校教職員組合書記次長、書記長、副委員長を歴任。1987年、都立高島養護学校教諭。1989年、都立板橋養護学校教諭。1993年、都立矢口養護学校教頭。1996年、都立足立ろう学校教頭。1998年、都立七生養護学校校長。2003年、都立板橋養護学校校長。同年9月、「教諭降格の分限処分」及び「停職1ヵ月の懲戒処分」を受ける。同年10月より都立葛飾ろう学校教諭(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しいたけ
109
都立七生養護学校で知的障害をもつ男女高校生が性的関係をもったことが発覚。障害の特性に沿った性教育プログラムを、教員と保護者が研鑽を重ね作り上げた。他地域から研修に来るほどの評判だったが、都議会に問題提議した〇〇な議員がいて、かつて障害者施設に行き「この人たちに人格はあるのか」と〇〇なことを言った〇〇な当時の都知事が思い切り乗っかり、関わった教員たちが処分されるという事態になった。教員らが裁判を起こし勝訴するわけだが、事の経過と裏事情を当時の校長が書いたのがこの本。性教育は障害児の身体と心を守るものなのに!2018/07/15
さっちゃん
6
学校において教育委員会及び自治体の圧力がかけられた事件の詳細の記録。関連記事、書類他多数あり。この本は、小中学校及び養護学校の教職員を目指そうとする人は、将来のためにも目を通すことを推奨する。使命感をいとも簡単に打ち砕かれることを、事前に知っておけば、その時になって対応できるからだ。この本は、「性教育」のみでなく「教育全般」に渡る事実だ。「教師を夢見て」「子どもたちの笑顔」が如何に遠いものかを知ることだろう。ある図書館で生徒が『遺愛集』の類書を所望したところ、職員会議になったそうだ。自由は遠くなっている。2022/07/27
りんふぁ
1
理不尽。理解に時間がかかるからこそ、早めの教育が必要なのに。何故その教育が始まったのか、どうして必要なのか、それを理解せず、ただただ猥褻な目で猥褻な粗探しをするのはやめてほしいな。間違った報道は偏見をうむだけだ。2015/03/28