内容説明
本書はただ一つの問題に焦点を当てている。すなわち、「いかにして大きな整数を素因数分解するか、あるいは、いかにしてそれが素数であるかを判定するか」である。古代ギリシアのエラトステネスの篩から、現代の複数多項式2次篩や楕円曲線による素因数分解まで、本書はこの分野の過去からの遺産と最新の研究成果を自己完結的に説明している。本書は数論の入門書として読むことができる。実際、このテーマを統一的に組み立てようとする他の多くの書籍に比べ、目標がシンプルなだけ、入門書として優れている。また、アルゴリズムに強く重点を置いているので、コンピュータによる計算や実験を通してこの分野のさらなる学習の発展を促進することができる。
目次
素因数―意分解とユークリッド互除法
素数と完全数
フェルマ、オイラー、擬素数
RSA公開鍵暗号系
フェルマから今日までの素因数分解技法
強擬素数と平方剰余
平方剰余の相互法則
2次篩
原始根と素数判定
連分数
連分数のつづきと応用
リュカ数列
群と楕円曲線
楕円曲線の応用
著者等紹介
ブレッソード,デヴィッド・M.[ブレッソード,デヴィッドM.][Bressoud,David M.]
マカレスター大学、数学およびコンピュータ科学科
玉井浩[タマイヒロシ]
1964年東京大学理学部数学科卒業、(株)東芝に入社。1972年(株)日本科学技術研修所入社。1989年職業能力開発大学校情報工学科助教授。現在、大妻女子大学人間関係学部教授
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