目次
1 革命の芸術
2 壁画運動の先駆者たち
3 モダニズムの洗礼
4 なぜ、壁画だったのか
5 壁画の三巨匠
6 壁画運動の展開
著者等紹介
加藤薫[カトウカオル]
中南米・カリブ圏・ラティーノ美術史研究者、美術評論家。神奈川大学教授。1949年神奈川県鎌倉市生まれ。現在は静岡県御殿場市在住。国際基督教大学卒。Bゼミ・スクール修了。ウニベルシダ・デ・ラス・アメリカス(メキシコ)大学大学院修了。メキシコ国立美術研究所研究員などを経て現職。日本ラテンアメリカ学会会員、美術史学会会員、LASA会員、NALAC会員など
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感想・レビュー
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OSUICHIRO
1
20世紀初頭のメキシコ革命にともない隆盛した壁画運動について概観した本。壁画運動は自然発生的に起きたものではなく、革命後の政府が牽引した芸術運動だった。文化面では西欧発祥の美術のみが正しいもの、絶対的なものとされ、一方、西欧に憧れとコンプレックスを持つディアスの独裁はインディオやメスティーソを弾圧していた。果たして社会的にも文化的にも自国のアイデンティティを求めるナショナリスティックな機運が高まり、革命を契機に壁画という大衆を巻き込む強い表現に結実していく。興味深く読めたが、カラーでないのは残念だった。2018/11/11
今を生きる
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壁画の平面ゆえの限界と、建築の立体装飾でその限界を突破した視点が面白い 2024/11/06