内容説明
『カタリ派と生まれ変わり』で有名な著者の、世界と人間についての理解を根底から変革する驚くべき自叙伝。コリン・ウィルソンが『オカルト』『超能力者』で現代の最重要人物の一人として取り上げた思想家にして心理学者、詩人、心霊能力者の最も赤裸々にして包括的な著作。本邦初訳。末尾に訳者による解説「ガーダムと悪の心理学」を付す。
目次
恐怖の起源
前兆としてのメニエール病
海と過去生記憶/神秘体験と時空の幻想性
アランのケース/謎の芳香
悪との遭遇・病気との関係
カルト宗教との恐怖の接触
リラクゼーション・幽体離脱、その隠れた危険性
プシュケとパーソナリティー
ヴィジョンと転倒
悪のまなざしとウイルス性疾患〔ほか〕
著者等紹介
ガーダム,アーサー[ガーダム,アーサー][Guirdham,Arthur]
1905~1992。オックスフォード大学卒。医学博士。サマセット州バースで大病院の精神科医長を三十余年にわたって務め、同診療区の主席精神医学コンサルタントとして児童クリニックの相談医なども兼務。慈愛に富むすぐれた臨床家として信頼を集める。そのかたわら、五十歳頃から旺盛な執筆活動を開始し、精神医学から宗教、小説にまでわたる多数の著作を発表
大野龍一[オオノリュウイチ]
1955年和歌山県本宮町生まれ。早稲田大学法学部卒。少年時代、執拗な強迫思考と自己疑惑に悩まされる。十代末に突然の解消を経験。大学入学後、その謎を解き明かそうと、デカルト哲学を導きとした強迫思考のメカニズムについての論考『理性の自己矛盾について』を書く。また、自身の不可解なヴィジョン体験を元に小説『悪魔来訪』を書くが、両者を結びつけて考えることはなく終わる。以後、悪と自由の問題に大きな関心を寄せ、社会科学から哲学、文学、宗教、神秘主義、精神病理学まで広範囲の文献を読み漁る。三十代半ば、正規に臨床心理学を学ぼうと学習塾管理者のかたわら某大学院に入学するも、無用の長物たる修士の肩書を取得しただけで得るところなく終わる。その後、深刻な抑欝に陥り、数年を経て回復。現在、ガーダム最晩年の精神医学的著作The Psyche in Medicine(『医学におけるプシュケ』)の翻訳を準備中
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 詩集 沈みようのない海で