出版社内容情報
知られざる全貌がわかる決定版! 天下りははたして根絶できるのか? なぜこんな仕組みが生まれたのか? その歴史的経緯から各省別の特徴と実態、驚愕のケース、現役官僚たちの本音まで。
内容説明
元キャリア官僚が赤裸々に明かす、省庁別の実態から現役官僚の本音まで。天下りの知られざる全貌がわかる決定版。
目次
序章 官僚たちの「第二の人生」
第1章 あまねく広がる天下り
第2章 天下りはなぜ発生するのか
第3章 省庁別に見た天下りの実態
第4章 幹部官僚たちの天下り人生
第5章 天下りの弊害
第6章 当世キャリア官僚の本音
第7章 受け入れる側の事情―民間企業・特殊法人・公益法人
第8章 天下りは根絶できるか
終章 建設的な議論のために
著者等紹介
中野雅至[ナカノマサシ]
1964年、奈良県生まれ。同志社大学文学部英文学科卒業。大和郡山市役所に勤めたのち、1990年、旧労働省入省。新潟県庁課長、厚生労働省課長補佐などを経て、兵庫県立大学大学院准教授。安倍内閣で「官民人材交流センターの制度設計に関する懇談会」委員を務め、公務員制度改革に深く関わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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糜竺(びじく)
15
官僚機構の仕組みについてよく分かった。読みやすいです。天下りが絶体悪みたいにステレオタイプに思い込まない方がいいですね。2020/04/17
つかず8
7
2009年の本だが、本質的な天下りの構造を知るのには大変良い内容であった。著者は地方公務員からキャリア官僚に転職したちょっと異質な存在で、国から天下り対策委員会的なものにも提言している天下り分析の専門家である。本書の内容的にもできるだけ中立の立場を取って記載されていることを感じる。天下りとは、キャリア官僚が各省の転職手続きの支援を受けて関連団体に再就職することであり、官民政の3体が密接に関連することから、癒着・人材の押し付け・不当な報酬・報酬の不明瞭感などの負のイメージが付きまとう。2025/03/18
Nobu A
7
メディアで時折話題になる「天下り」。否定的な響きだけで上からの一方的な仕事斡旋を共起する。厚生省勤務から大学教員に転職した筆者が脈々と続く雇用慣行を長い歴史の中でどのように変容してきたか説明。誰にどのような利益と弊害が生じるのか、公務員の国際比較をしたり、事例を挙げながら、分かりやすく解説。未だに根絶しない発生要因と「天下り」の合理性を考えると、非常に難しい社会問題。社会の一員として実情を垣間見ることが出来て勉強になった。しかし、全貌を理解するにはもっと勉強が必要。経歴が経歴だけにこの筆者の本は面白い。2017/02/11
sk
5
発生理由から弊害まで、天下りについてはこれ一冊でだいぶ分かる。おすすめ。2020/01/16
テキィ
5
これも、セカンドライフをどうサバイブするかという視点で読みました。2014/02/09