ヒトラー政権の共犯者、犠牲者、反対者―“第三帝国”におけるプロテスタント神学と教会の“内面史”のために

ヒトラー政権の共犯者、犠牲者、反対者―“第三帝国”におけるプロテスタント神学と教会の“内面史”のために

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  • サイズ A5判/ページ数 644,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784423710609
  • NDC分類 198.323
  • Cコード C3031

内容説明

ハイデルベルク大学組織神学講座を担い、ドイツを代表する神学者として大きな影響を及ぼした故テート教授が40回に亙って行った最終講義「教会闘争、ユダヤ人迫害および抵抗運動―神学史的・現代史的考察」(1989‐90年)を編集、遺著にして“教会的現代史”の決定版となる記念碑的作品。ハイデガーが熱狂的にナチ政権を支持した動機は何か、あるいは何故バルトは1933年の重大な転換期に沈黙のまま神学的省察を続けたのか―多くの思想家や教会リーダーたちが示したナチ政権に対するこのアンビヴァレントな態度を解明するため、本書は“内面の歴史”を探り、「ナチ政権の魅惑と幻滅の歳月」「全体主義支配による戦争準備」「ショアーを含む殲滅戦争とクーデター計画」という三部構成で“第三帝国”の全貌に鋭く切り込む。ナチ時代のプロテスタント教会と神学の内在的理解を促す論点と問題を提起、精密な資料読解と中正な評価・解釈により確立したドイツ教会闘争史研究の最高傑作。

目次

第1部 一九三三‐一九三五年 誘惑の歳月―ナチズムの魅惑と正体暴露(ヒトラーの“政権掌握”にたいする福音主義教会の反応―ユダヤ人問題の圧力のもとで;ハンス・フォン・ドナーニー―法治国家の破壊に反対する闘い ほか)
第2部 一九三五‐一九三九年 戦争準備としての全体主義的支配(ヤーコプ・ヴィルヘルム・ハウアーの“ドイツ的信仰運動”;ユダヤ人市民の追放―帝国公民の身分からの追放と経済・社会・教会からの追放 ほか)
第3部 絶滅戦争、ショアー、クーデタ計画(戦争の勃発と福音主義教会;“安楽死”‐殺害行動と諸教会 ほか)
第4部 エピローグ(失敗と実証―罪責と宿命;第二の罪責―あるいは、ドイツ人であることの重荷について)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

amanatsu

1
宗教(キリスト教)の教え・教義は国家を超えた位置にあるはずなのだが、ヒトラー(ナチス)が登場して来た時に、たとえばユダヤ人への迫害などに対し、ドイツのプロテスタント神学と教会(個々の宗教者たち)が、実際、どのように対応したのかと言う、テート教授の書籍化された講義録。日頃、愛だ平和だと唱えているのに実際の危機の時にはどうしようもない体たらくなのは、現在のロシア正教会の動きを見ても良く分かる。良い内容だし、大著で翻訳が大変だったのは分かるが、日本語が難し過ぎるように感じた。2022/09/30

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