出版社内容情報
収録した三つの対話は、第2次世界大戦が否応なしの終結に向かいつつあった1944年から45年にかけての冬に成立したものである。「アンキバシエー」は、これまでの思索の代表者である科学者と学者に別の思索のありようを示す。「教師と塔の番人」は、驚きと驚くべきものに対する視線を強調する。なお、ハイデッガーの父は教会の堂守を努めていた。「捕虜収容所」は、失われた二人の息子を空想の中で追い求めている。
目次
アンキバシエー 科学者と学者と賢者による野の道での鼎談
塔の登り口の戸口での教師と塔の番人の出会い
ロシアの捕虜収容所で年下の男と年上の男の間で行われた夕べの会話
著者等紹介
麻生建[アソウケン]
1941年東京に生まれる。東京大学教養学部ドイツ科卒業。同大学院人文科学研究科(比較文学比較文化専攻)博士課程終了。東京大学大学院総合文化研究科教授を経て、同大学名誉教授。現在帝京平成大学情報学部教授
オピリーク,クラウス[オピリーク,クラウス][Opilik,Klaus]
1957年ミュンヘン近郊ジョーンガウに生まれる。ミュンヘン大学にてハルトムート・ブーフナー、ローベルト・シュペーマンのもとで哲学、心理学、歴史を学ぶ。1992年フライブルク大学で哲学博士。1989年よりシュヴィッツ(スイス)の州立学校教師として哲学、ドイツ語、歴史を教える
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