内容説明
『存在と時間』の狙いはプラトンとアリストテレスの存在への問いを取り返すことである。『存在と時間』の根本構想とその具体的展開を解明し、ハイデガー哲学の射程、さらには西洋哲学の根底に潜む問題地平(形而上学・存在論)を鋭く描く。
目次
第1章 形而上学(存在論―神学としての形而上学とその一性;形而上学の二重性と基礎的存在論の理念;『存在と時間』の書き換えと形而上学の問題)
第2章 存在論(存在論的差異とイデア論;存在の意味への問いとアナロギアの一性(プロス・ヘン)
存在を超えて)
第3章 現象学(現存在の現象学;真理;解釈学)
第4章 現存在の分析論(道具分析の存在論的射程;終りとしての死と時間性;良心と現存在の分析論)