出版社内容情報
1893(明治26)年、南大阪の農家に生まれ、小卒で丁稚奉公に出ると学歴のハンディをものともせず実力で成り上がった生涯を、東京に対峙する大阪的なメディア実業家の視点から描く新評伝。朝日と毎日の牙城である大阪で、勃興する大衆社会を背景に日刊・夕刊紙を経営、それらを産経新聞に育て上げた前田は、新聞以外の事業も多面的に展開。首都圏にも進出し、ついには様々なシンボルとなった、東京タワーを建設するのだった。
内容説明
多くを語らぬ、稀代のメディア実業家の実像に迫る傑作評伝。戦後日本のシンボルを首都に建てたのは、南大阪・天下茶屋の農家の倅だった。
目次
第1章 ここがロドスだ。ここで跳べ―黎明の時代:1893‐1920
第2章 夢のように楽しい忙しさ―大衆の時代:1920‐1931
第3章 事態楽観を許さず―危機の時代:1931‐1937
第4章 「おそろしいほどの」フィクサー―戦争の時代:1937‐1945
第5章 後退の歴史を持たず―復興の時代:1945‐1958
第6章 老アントレプレナーの布石―高度成長の時代:1958‐1986
著者等紹介
松尾理也[マツオミチヤ]
1965年兵庫県生まれ。慶応義塾大学文学部卒業。産経新聞社に入社し、大阪社会部、東京社会部、外信部を経てロサンゼルス特派員、ニューヨーク特派員、フジサンケイビジネスアイ編集長などを歴任。大阪芸術大学短期大学部に転じ、教授、メディア・芸術学科長。京都大学大学院教育学研究科博士後期課程修了。博士(教育学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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