出版社内容情報
イカ・タコなどの頭足類は、人類とはまったく異なる身体・脳の構造を持っている。しかし、他個体とのコミュニケーションや鏡像認知など、ヒトにも通じる高度な知性の持ち主であることが分かってきた。その進化史から特異な身体の構造、そして心の中や社会性まで、最先端の知見を二人の研究者が豊富な図版と共に紹介する。
内容説明
貝殻を失い、知性を手に入れた不思議な生き物たち。酒に酔い、恋をし、体の色で気持ちを表現する。最新研究が解き明かすタコ・イカたちの世界。頭足類をめぐる最新のゲノム研究から、彼らの心と感情、古代ギリシア以来の研究史までを一挙に紹介。
目次
1章 殻を捨てた不思議な生き物たち(タコやイカの心の中;タコ・イカの社会と知性 ほか)
2章 タコ・イカの心と知性(頭足類の知能とは?;タコにもヒトにもある「知性の階層」 ほか)
3章 生命の設計図を書き換える(生命の設計図であるゲノム;ゲノム解読にはどういう意味があるのか ほか)
4章 頭足類と人類(生命科学の発展を支えた頭足類研究;古代ギリシアのタコの抽象画 ほか)
著者等紹介
吉田真明[ヨシダマサアキ]
島根大学生物資源科学部附属生物資源教育研究センター海洋生物科学部門(隠岐臨海実験所)、部門長、教授。博士(理学)。お茶の水女子大学、国立遺伝学研究所を経て、2016年より現職。動物の進化・発生・多様性に興味を持ち、学生時代からタコ・イカ類を中心とした軟体動物の研究を進めている
滋野修一[シゲノシュウイチ]
バイオメディカル企業勤務。大阪大学医学部、シカゴ大学、米国アルゴンヌ国立研究所、ナポリ海洋研究所、海洋研究開発機構、理化学研究所研究員または助教などを歴任。情報学や脳科学を専門とする。早いもので頭足類の研究を続けて30年経とうとしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。