出版社内容情報
「ウニは磯で暮らす
小さな生き物たちの大家さんなのです」
ウニといえば、軍艦巻きにウニ丼……
ついそんな美味しいイメージを浮かべてしまいますが、
当然のことながらウニにも暮らしがあります。
体中を張り巡らすトゲは手足の役割を果たし、
体の下にある口でご飯を食べ、
頭のてっぺんから糞を出します。
さらに、鋭い歯で巣を掘るウニもいて、
そこには他の生物が暮らしているというのです。
幼い頃から海の生物に親しみ、
小学生の自由研究以来
ずっと海洋生物の研究を続けて全国各地の海で
フィールドワークを積み重ね、現在は白浜にある
京都大学フィールド科学教育研究センターに勤務して
日々共生生物を発見・研究する、山守瑠奈さんが
ウニと共生生物の世界をご案内します。
1章では巣を掘るウニと住み込み共生する
生き物についての基本情報をQ&A形式で、
2章ではウニの巣穴および周辺、またウニに限らず
共生する生物を図鑑形式で紹介します。
3章では山守さんが研究者になるまでの道のり、
そして在野の研究者ならではの視点で、
海のフィールドワークへ誘います。
海洋生物の多様な生態系を密かに守るウニと
そこで暮らす小さな生物たちの姿を
じっくりご覧ください。
●環境配慮型書籍●
FSC認証、グリーンプリンティング、植物性インキ使用
内容説明
歩く?巣を掘る?Q&A形式でウニの秘密を探る。家主ウニ6種、ウニと暮らす生物約40種をご紹介する他、ウニ以外の海の多様な共生系をギャラリーでご紹介。研究者の日常や、観察のポイント、フィールドワークガイドや海のルールブック。巻末インタビュー:海の共生生物研究の次世代を担う二人が「巣穴を覗いて見えたもの」を語る。
目次
1 ウニってどんな生き物ですか(ウニの体のつくりはどうなっていますか?;ウニって歩けるんですか?;ウニはどこに住んでいますか?;ウニは何を食べているのですか?;ウニの巣穴はどんな形をしていますか?;他の生物がウニの巣穴に住むのはなぜですか?;「共生」ってなんですか?;ウニが死んだら巣穴はどうなりますか?;どんな生物がウニと共生するのですか?;巣穴を掘るウニに天敵はいますか?;ウニは海の中ではどんな存在なのですか?;どうしてウニの巣穴を研究するのですか?;2 たくましくて美しいウニと共生生物図鑑(家主、ウニ;ウニの巣穴にのみ住み込む生物;ウニの巣穴のさまざまな共生生物;隙間を利用するウニの共生者;共生生物ギャラリー)
3 ウニと暮らす生き物に会いに行こう(磯から磯へ、ウニの巣穴の小宇宙を覗く マイフィールドワークライフ!;ウニと暮らす生き物に会いに行こう フィールドワークのススメ。;フィールドワーク・ルールブック)
巻末インタビュー 巣穴を覗くと何が見えるの?(山守瑠奈(京都大学フィールド科学教育研究センター瀬戸臨海実験所)×邉見由美(京都大学フィールド科学教育研究センター舞鶴水産実験所))
著者等紹介
山守瑠奈[ヤマモリルナ]
1994年生まれ。埼玉県出身。2021年3月京都大学大学院人間・環境研究科卒業後、京都大学フィールド科学教育研究センター瀬戸臨海実験所にて日本学術振興会特別研究員(育志賞PD)。同年10月より同実験所助教。幼い頃より瀬戸しまなみの生名島で海洋生物に触れあい、小学5年生の自由研究で釣りの成果を分析、中学時代はクラゲにのめりこみ研究者を志す。高校はSSH(スーパーサイエンスハイスクール)に進学、1年次よりクラゲの研究をし数々の大会で受賞する。京都大学農学部資源生物科学科に進学後もクラゲの研究を続けるが、その後大学院で京都大学大学院人間・環境学研究科(加藤眞研究室)へと進みウニとその巣穴の住み込み共生生物を専門とする。全国各地の磯や干潟で日々フィールドワークを行いながら日本生態学会、日本ベントス学会など数々の学会で発表を重ね、京都大学農学部、奈良高校など学生への授業も行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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