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シリーズ「あいだで考える」
能力で人を分けなくなる日―いのちと価値のあいだ

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  • サイズ B6判/ページ数 160p/高さ 17cm
  • 商品コード 9784422360164
  • NDC分類 K369
  • Cコード C0336

出版社内容情報



シリーズ「あいだで考える」

不確かな時代を共に生きていくために必要な
「自ら考える力」
「他者と対話する力」
「遠い世界を想像する力」
を養う多様な視点を提供する、
10代以上すべての人のための人文書のシリーズ。



本書は、著者の三女で重度の知的障害者である星子さんとの暮らしや、津久井やまゆり園事件の犯人「植松青年」との手紙のやりとり、また1977年から通い続けた水俣の地と水俣病などについて、10代の3人の若者を相手に語った記録である。能力主義と優生思想、人とのかかわり、個・自立・責任、差別、脳死、人の生死といのち……などをめぐって話しあい、いのちに価値づけはできるのか、「共に生きる」とはどういうことかを考える。(装画:中井敦子)

内容説明

重度障害者の星子さんとの暮らし、やまゆり園事件の植松青年への手紙、通いつづけた水俣の地で知ったこと。「いのちに価値づけはできるのか?」10代の3人と語りあう。

目次

第1回 頼り頼られるはひとつのこと(「3人の自分」と星子さんの誕生;星子さんとの暮らし;頼り頼られるはひとつのこと)
第2回 私の弱さと能力主義(「弱さ」と能力;やまゆり園事件の植松青年とのかかわり;能力で人の生死を決められるのか)
第3回 開いた世界と閉じた世界(社会の中の優生思想;自立と自己責任;「個人」の西洋と「場」の日本;開いた世界と閉じた世界;いのちの中の死と生)
第4回 いのちと価値のあいだ(差別と水俣病;石牟礼道子が伝えた水俣;いのちと価値のあいだ)

著者等紹介

最首悟[サイシュサトル]
1936年福島県生まれ。生物学者、社会学者、思想家。東京大学教養学部助手を27年間務め、1977年より不知火海総合学術調査団(水俣病に関する実地調査研究)に参加。また障害者の地域作業所「カプカプ」の設立・運営に携わる。現在、和光大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

paluko

9
障害者には生きる価値なし、という思想のもと殺人を行った犯人は「異常」「病的」という扱いを受けるが、では「少子高齢」や「移民の増加」を問題視したり「全員活躍」を謳う社会はどうなのか。ある属性の人口が不足だとか過剰だとか論ずることは結局、誰に生きる価値が(より)あるかという選別を行っているのと同じではないか? …など色々なことを考えてしまう。正直、この本に登場する星子さんは生きていて幸せなのだろうか?とも考えてしまうが、ひとの幸せを他者が判定するのも僭越の極み。割り切れない・割り切らないことの大切さを感じた。2024/05/21

せらーらー

7
能力がなければ生きていてはいけませんか?最首さんの娘、星子さんは、重度の障害を持っている。高齢夫婦で、会話もなく食事も排泄もままならない星子さんの世話をしているが、彼らは言う。星子が生きていること、それだけで幸せ、と。津久井やまゆり園で重度障害者を生きる価値なしと判断して惨劇を繰り広げた植松聖とは対局にいる。その植松と、拘置所にいるときに文通や面会をしたとある。個々人の生きる価値をわからない人と関係を持つということは、並大抵の気持ちでは無理だろう。中高生たちに問うた内容は、私の心にも引っかかりを与えた2024/07/31

くろすけ

4
最首悟氏と中高生の対話の本。やまゆり園事件、優生思想、水俣病と差別の話、西欧と日本の「個人」や「自然」の捉え方など、難しいテーマを話している。最首氏は「常に問いはある」が、答えはいつも取り敢えずの仮の状態のもので、「わからない」をゴールにする「問学(学問をひっくり返した言葉)」を始めた。おそらく祖父よりも年長で、学者の最首氏に対し、中高生が萎縮してもおかしくないが、そうなってはいない。それは、問いを重ねる丁寧なやりとりと、皆が意見を言う人に敬意を払う姿勢があることによる。「論破」の対極にある知的なやりとり2024/07/14

しゅんぺい(笑)

3
いのちについて静かに、毅然と語ってくれる。最首さん、子ども相手ではありつつときどき最首さんワールドを展開することがあって、自分が中高生のときにこの話聞かされてたらほとんど理解できへんやろうなと思うけど、何かしらのかたちで残ってその後の人生に確実に影響与えそうやな、と思った。2024/06/07

アカショウビン

2
 例えば能力の高い女性が女性であるから学校に入れてもらえないのは間違っている。では能力が低い人はどうなるのか?という疑問がずっとあった。筆者はダウン症の子の父であり、不知火海総合学術調査団の第2次団長を石牟礼さんに頼まれた人だ。本書では、やまゆり園事件が能力主義、優生思想、臓器移植との関わりで問題になるが、私は帝国主義、戦争のことを考えながら読んだ。筆者はたぶんダウン症の星子さん、水俣の患者さんに接する中で、その能力を個人に属するものではなく、人間(ジンカン、人の間)の力に鍛えたのではないか、と思った。2024/08/28

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