内容説明
クリスマス、ハロウィーン、バレンタインデー、メーデー、イースター…。世界中でおなじみの祝祭日はどのように生まれてきたのだろうか?古代天文学の第一人者が該博な知識と経験から物語る、暦と祝祭日の文化史。
目次
祝日の誕生、体系化と変容
元日の由来
二月の祝日―予知、浄め、そして情熱の変愛
春分の日―大蛇の降臨
イースターと過越しの祭―時の断層をつなぐ
メーデー―力の衝突
夏至―火と水の祭典、そして女性の恋占い
レーバーデー―時間をめぐる大戦争の形見
ハロウィーン―死者の季節
感謝祭―ピルグリム・ファーザーズの歩みを越えて
クリスマス―キリストの復活から赤鼻のトナカイまで
時はめぐる…
著者等紹介
アヴェニ,アンソニー・F.[アヴェニ,アンソニーF.][Aveni,Anthony F.]
ボストン大学で学士号、アリゾナ大学で博士号を取得した後、1963年からニューヨーク州のコルゲート大学で教鞭を執る。現在、物理・天文学部と社会学・人類学部の両方の教授。新世界天文考古学のパイオニアとして、古代文明と天文学の関係を研究。特に、マヤとアステカの天文学の調査で知られる。1982年には教育振興協会により「プロフェッサー・オブ・ザ・イヤー」に選ばれている
勝貴子[カツタカコ]
英語、スペイン語等で書籍を中心に翻訳に携わる。明星大学言語文化学科講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
meiji
1
ぼんやり知ってることを着地させてくれる感じの本でした。昔ながらの祝日は基本的には収穫にまつわるものが多いのは納得ですね。2022/10/07
ぽんぽこ
1
ヨーロッパのことが知りたかったのに、ベースにあるのはアメリカの文化で、読んでいて混乱しました。なんて紛らわしいタイトルなんでしよう。でもクリスマスの時期ですし、赤鼻のトナカイの誕生秘話が知れたのは大きな収穫でした。ただ独特のカタカナ語が多く、都度調べながら読み進めていたので、読了までかなり時間がかかってしまいました。メーデーやレーバーデーなど、日本に馴染みのない祝日も出てきたのは面白かったです。日本にもいつか浸透するんでしょうか。イースターみたいに。2020/12/04
やきそらまめ
1
題名に偽りあり。多分にアメリカ的アイデンティティに拠った本で、ヨーロッパの祝祭日も出てくるが、それはあくまでアメリカの祝祭日のルーツとして。グランマ・モーゼス等の方が表紙に合っていたのではないだろうかとジャケ買いした身としては思う。内容は読み物的でなかなか楽しかったのでよしとする。春分の日におけるチェチェン・イツァ現地の雰囲気が知れたのは個人的に収穫。2009/11/27
くれ
0
年末年始に読んでたら、とてもタイムリーでした。 おもしろいが難しいので6割くらいしか理解できない。 暦とは、シームレスな時間の流れと、コントロールすることのできない自然の移り変わりに、人間がどうにか働きかけて、リズムを刻む営みである。「三月は模索の月、四月は試行の月、五月は生きるか死ぬかが決まる月」 「ミクロな時間の枠内で生じることは、マクロな時間帯に起こる事の鍵を握る」 「節目にとる行動は次にめぐってくるサイクルの道筋を決める」というフレーズがお気に入り。2013/04/27
頼ママ
0
ハロウィンの起源が知りたくて読みました。ハロウィンって、昔は「万聖節」って言ってたよね? ブラッドベリの作品にもあったし。この本を読んで起源がわかったし、「万聖節」って訳された意味もわかったし、日本にもおんなじような日があるじゃん!ってわかったのは収穫でした。この本の中で唯一わからなかったのが「レーバーデー」なる祝日ですが、なんのことはない、日本で言う「勤労感謝の日」でした。これは輸入されないだろうなあ。ただアメリカらしく、日本よりも労働者諸君のための祝日といった感が強いみたいですね。2011/11/19