出版社内容情報
ローマ帝国を継承し、ギリシア文化の影響も受けながらキリスト教国家として千年余の歴史を刻んだビザンティン帝国。聖堂を飾る壁面や舗床モザイク、聖書写本を彩る挿絵など、一見定型の繰り返しにも見えるその美術には、奇妙な描写、不可解な図像の配列など多くの謎が横たわっている。神への高らかな賛美の声に満ちたイメージの世界を巡りながら、想像力をかき立てる大胆な仮説による謎解きの醍醐味に読者を誘う。図版多数。
内容説明
定型の繰り返しにも見えるビザンティン美術の中に時に現れる不可解な図像。多くの謎に満ちたイメージの声に耳を傾け、隠れた真実を探し出す。
目次
第1部 シリア、ヨルダンの聖堂装飾(神の庭を飾る―初期キリスト教の舗床モザイク;神の家を支える柱―カラート・セマン 柱上行者シメオンの聖堂)
第2部 イタリアの聖堂装飾(楽園へとふたたび帰りゆくために―パレルモ宮廷礼拝堂;箱舟は死者をのせて―モンレアーレ大聖堂;新たなる木へと生まれ変わる―オトラント大聖堂)
第3部 カッパドキアの聖堂装飾(主よ、わが岩よ―カッパドキアの諸聖堂)
第4部 ビザンティン旧約聖書写本挿絵(エッサイの木の双葉―旧約八大書写本挿絵;正しき道は東へと向かう―旧約預言書写本挿絵)
著者等紹介
瀧口美香[タキグチミカ]
1966年東京生まれ。明治大学商学部准教授。早稲田大学大学院博士課程修了。ロンドン大学コートールド研究所にて博士号取得。ビザンティン美術史専攻。ロシア、ウクライナの聖堂建築、セルビア、コソボ、マケドニアの聖堂装飾に関心を持ち、各地でフィールドワークを行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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