出版社内容情報
子どものプレイセラピーでしばしば登場するボール。心理臨床場面において、ボールという遊具がセラピストとクライエントの間を行き交い、やり取りされることで、両者の内面で何が体験され、また関係性にどのような影響がもたらされるのか。プレイセラピーの事例における、ボールのやり取りが生じるまでのプロセス、あるいはやり取りの内的体験を読み解くことで、心理療法で“ボール”が果たす機能・役割について考察を深める。
目次
序章 本書の主題と構成
第1章 プレイセラピーにおいてボールが果たす役割について
第2章 自閉症児のプレイセラピーにおける自他の分離と「他者」の現れ
第3章 プレイセラピーにおけるボールの蹴り合いと自他の分離
第4章 ボールのやり取りを通して行われる自分づくり
第5章 ボールがもたらす一体感と自他を超えるものについて
第6章 プレイセラピーにおいてボールがもたらす体験について
第7章 自閉と緘黙を呈する高校生との面接
終章 総合考察
著者等紹介
高橋悟[タカハシサトル]
1976年、東京都生まれ。2005年、京都大学大学院教育学研究科博士後期課程指導認定退学。京都大学博士(教育学)。臨床心理士。公認心理師。埼玉工業大学人間社会科学部心理学科専任講師、島根大学教育学部准教授、島根大学人間科学部准教授を経て、島根大学人間科学部教授。専門は臨床心理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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