出版社内容情報
【解説】
問題児個人に対応するより,クラス全体の変革を・・。現代の教育を批判し,その現実的な代替案を提示。子どもの問題行動に隠された真の意図を見抜き,対応策を説く。
内容説明
アドラー心理学の第一人者が、数多くの実践例をあげながら、新しいクラスルーム・マネジメントのあり方、子どもの問題行動にどう対処するかなど、きわめて具体的、平易に説く。
目次
第1章 学校はほんらい何をする所か
第2章 クラスはどのようにして病気にかかるか
第3章 クラスの病気はどのようにして悪化するのか
第4章 あなたはどんな教師か
第5章 どうすれば子どもたちは協力を学ぶか
第6章 どうすれば子どもたちは積極的になるか
第7章 どうすれば子どもたちは責任を学ぶか
第8章 クラスの中に民主的な秩序を建設する
第9章 子どもたちが相互に援助しあう環境を作る
第10章 子どもの問題にどう対応するか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きいたん
11
職場の上司からお借りした本。先日『嫌われる勇気』の著者岸見一郎氏の講演を聴く機会があり、初めて触れたアドラー心理学。講演を聴いてとても興味をひかれた。本書はアドラー心理学を学校教育に生かす方法を精神医ら2人の著者が綴った教育書。1989年の出版なので、現在の教育事情と比べると少々のずれはあったが、内容は興味深い。「褒めてはいけない」なんて目からウロコ…。様々な問題の解決方法は、実際にこんなにうまくいくとは限らないと思いながらも学ぶべきことはたくさんある。後3冊借りているのでもう少しアドラーに触れてみよう。2017/07/28
2h35min
6
なかなか衝撃の内容。今までの学校教育を一刀両断。痛快さすら感じる。これを「そのまま」実践するのは困難だが、考え方はとても理解できる。2020/07/08
tellme0112
6
最近アドラー心理学ということばと出会い、題名にひかれて、図書館で初めて手にした本がこれ。初版89年、手に取ったのは96年の10版だった。読んでて胸が痛くなる。あれから、教育行政が管理、競争にいよいよ進んだ流れを思わずにいられない。教師がバラバラにされ、学校全体が、管理と競争にさらされている。教員向けの本なので、教員が読んだらどう読むのだろうか…。我が子対応へのヒントになった。2014/10/31
satoshi imai
5
1989年に書かれた本なので、たまにギョッとするような箇所もあるが、内容は示唆に富んでいる。競争原理という縦の関係になってしまっているクラスを、どのようにして尊敬と信頼に基づく協力原理・横の関係に作り変えるか、という話。正直かなり難しそうだと思った。協力原理を確立する上で、子どもは人として対等である、子どもを徹底的に尊敬することが、基礎だと書かれており、私もそう思ったが、それを持つことを現場の教師に期待するのは、少し酷だと感じたからだ。管理職が読んで、職員や社員のマネジメントに生かす方が現実的だと思った。2020/11/30
Yusuke Kitada
3
職場の人に貸してもらった本。実践するのは力がいりそうだが、確かにと納得いく部分も多かった。少しずつでも実践したい。2016/07/13