内容説明
本書は、住民自治の視点から、地方行政体制の整備・確立の一環として、日本、アメリカ及びイギリスの地方公会計制度、情報開示制度及び監査制度について考察し、わが国の現行諸制度が孕んでいる問題点とその原因を究明するとともに、いわば市民のための会計学の確立を目指して、制度改革の方向を明らかにしようとするものである。
目次
地方公会計制度とその環境
わが国の地方公会計制度
アメリカの州・地方政府の会計制度
イギリス地方自治体の会計制度
わが国地方自治体の情報公表義務制度
アメリカの州・地方政府の情報開示制度
イギリス地方自治体の情報開示制度
わが国地方自治体の監査制度
アメリカの州・地方政府の監査制度
イギリス地方自治体の監査制度
総括と今後の課題
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yuichi Masui
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制度などは古い側面もありますが(それだけ進んだということですね)、そもそもなぜ公会計改革が必要なのかを住民自治の観点から描いています。住民自治のためには会計制度、ディスクロージャー、監査の改革が必要だとあります。「市民のための会計学の確立を目指して」とありますが、それから14年。どこまで進められたのでしょうか。微力ですが、何かできたら良いなと思わせられました。公会計改革の前夜における学界の問題意識を再確認できる良書です。大御所の図書に対して偉そうに済みません。。。2012/08/07