出版社内容情報
生涯一途に”日本の美”を追い求めた土門拳の「美意識」を集大成。その対象は身近にあって、著者の眼を射、心を捉えた骨董や名品、そして子どもたちの自然な姿。独自の視点からの具体的かつ体感に基づく筆致が、説得力と親しみをもって迫る随筆27篇。高見順との名対談もあり、”拳眼”冴えわたる写真作品も80点収録。
内容説明
ひたすら、一途に。日本の「美」を求めて。土門拳の美学。土門拳の審美眼。人生を深め、眼力を磨く27篇。
目次
私の履歴書
ぼくのおやじ
修業時代
『古寺巡礼』を終えて
文楽私語
るみえちゃんはお父さんが死んだ
ヒロシマ二題
こども写真
ぼくの風景写真
日本文化の美しさ〔ほか〕
著者等紹介
土門拳[ドモンケン]
写真家。明治42年(1909年)山形県飽海郡酒田町(現・酒田市)生まれ。画家を志したが、父の反対もあり、断念。昭和8年(1933年)母の勧めで上野池之端の宮内写真場に就職、’35年には名取洋之助主宰の「日本工房」に入社、写真の道へ。’39年「日本工房」退社後、室生寺を皮切りとする古寺および文楽の撮影を開始。戦後はフリーランスとして、リアリズム写真を主唱、『ヒロシマ』や『筑豊のこどもたち』に代表されるドキュメント作品を次々に発表。’60年からはライフワーク『古寺巡礼』の取材を開始、その偉業で菊池寛賞を受賞。終生、追求された幾多の“日本の美”は、まさに「至宝」。平成2年(1990年)死去
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