内容説明
貿易黒字の下で、国家と一部の企業のみが肥え太り、多くの労働者は、円高不況の中で雇用不安にさらされている。最大の激動期を迎えつつあるといわれる労働法は、この階級的危機に際して、真に生存権保障の法として機能しうるのか。その機能に力を吹き込むべき労働運動は、いかにその主張を守るのか。現実の労働運動の実践にかかわる法解釈論を追究してきた著者が労働法の「原理論」を解明する。
目次
第1章 労働法の生成と基盤
第2章 労働法の性格
第3章 労働の従属性
第4章 労働法の法源
第5章 労働法の解釈
第6章 労働法における平等原理
第7章 労働判例の理論
第8章 労働委員会論
第9章 公務労働と公務員の性格