内容説明
戦中・戦後に少年保護施設で、また児童養護施設・至誠学園では児童指導員・園長として、こどもたちと家族のように一緒に暮らした75年の日々を紹介。こどもたちが成長していくエピソード、こどもの声がアイデアとして実現する生活、それらを支える人々の活動などを紹介する。こどもの貧困、児童虐待、里親制度にも言及。卒園後のコレクティブハウス創設も。18歳になったこどもたちが、社会へ羽ばたくための支援の必要性を訴える書。
目次
はじめに ぼっちゃん、さようなら元気でね!―麹町から立川へ、幼い時代、学舎の成り立ち
1 少年保護から児童養護へ 保育所、そして老人ホームへ
2 学園は大きな家族
3 身元不明の遺体は卒園生だった
4 保護司を務めて五十年
5 ボランティアの協力参加で学園の文化を作った
6 児童虐待の防止に関する法律の制定
7 家庭的養育と里親制度への取り組み
8 十八歳で自立するこどもたちを支援する制度ではなく、社会のまごころとして
著者等紹介
高橋利一[タカハシトシカズ]
社会福祉法人至誠学舎立川相談役。児童養護施設至誠学園名誉学園長。1939年東京生まれ。日本大学文理学部社会学科卒。児童養護施設至誠学園を運営する両親と共に施設のこどもたちと生活する。大学生のころは福祉の勉強をしながら、至誠学舎立川の児童養護施設にボランティアとして住み込み、こどもたちの生活や学習の支援を行う。卒業後は同施設の児童指導員として従事する。その後、施設長となる。養育家庭センター(里親支援)センター長を兼任。さらに、国や東京都などの児童福祉審議会委員、専門委員などを歴任、1993年日本社会事業大学教授を経て、法政大学現代福祉学部教授、法政大学名誉教授、社会福祉法人至誠学舎立川理事長、日本児童養護実践学会理事長を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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